パラリンピックは、多様性を認め、誰もが個性や能力を発揮し活躍できる公正な世界について考えることができる機会。世界のすべての人にとって意義があるこの大会を支えているのが、大会スポンサーです。
今回は、パリパラリンピックのスポンサー一覧をご紹介。オリンピックのスポンサーとの関係や、スポンサーのランク、パリ大会の看板などで目にする会社の業務内容についても解説します。
【パリパラリンピック】オリンピックとスポンサーは違う?
そもそもオリンピックとパラリンピックのスポンサーの関係はどうなっているのでしょうか。まずはパラリンピックとオリンピックの関係から解説します。
パラリンピックとオリンピックの関係
パラリンピックの起源といわれているのは、1948年7月28日にロンドンオリンピック開会式と同じ日にイギリスのストーク・マンデビル病院で行われたストーク・マンデビル競技大会。戦争で負傷した兵士たちのリハビリテーションを目的に始められました。
毎年開催されたこの大会が国際大会となったのは1952年。1960年には国際ストーク・マンデビル大会委員会が組織され、今ではこの年の第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が第1回パラリンピックとされています。
正式名称がパラリンピックになったのは、1988年のソウル大会。この年から国際オリンピック委員会(IOC)も大会に直接関わるようになりました。
パラリンピックとオリンピックの経済関係
1989年には国際パラリンピック委員会(IPC)が発足。2000年のシドニーオリンピックの際にIOCとIPCの間で協定が結ばれ、オリンピックの開催都市でパラリンピックを開催することが決まります。
運営や経済面でもIOCがIPCを支援することになったのは、2008年の北京大会から。ここからパラリンピックの組織委員会はオリンピックの組織委員会に統合されることになりました。
以後は、オリンピックとパラリンピックはひとつの大会に。スポンサーについてもオリンピックとパラリンピックは同じになったのです。
パリパラリンピックのスポンサーのランク
パリオリンピックとパリパラリンピックは同一大会で、スポンサーも同じです。
そしてすべての協賛企業が同じランクではなく、パリオリンピック/パラリンピックの場合、スポンサーのランクは上から順に以下のようになっています。
・ワールドワイドパートナー
・プレミアムパートナー
・オフィシャルパートナー
・オフィシャルサポーター
このうちワールドワイドパートナーは国際オリンピック委員会(IOC)と契約したスポンサー。プレミアムパートナーから下はフランスのオリンピック委員会であるフランス国立オリンピック・スポーツ委員会(CNOSF)との契約になります。
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【パリパラリンピック】ワールドワイドパートナー一覧
ではパリオリンピック/パラリンピックにはどのようなスポンサーがついているのでしょうか。まずはワールドワイドパートナーから一覧で全てご紹介しましょう。
国際オリンピック委員会と契約している最上位のワールドワイドパートナーには以下の企業が名を連ねています。
エアビーアンドビー:世界最大のバケーションレンタル(民泊)企業
アリババ・グループ:中国の世界的テクノロジー企業
アリアンツ:保険業界の世界的リーダー企業
アトス:クラウドやビッグデータ等のITサービスを提供する多国籍企業
ブリヂストン:日本企業。世界最大のタイヤメーカー
コカ・コーラ/蒙牛乳業:世界の総合飲料メーカーと中国の乳飲料メーカーがジョイントパートナー契約
デロイト:世界最大の会計企業
インテル:世界最大の中央処理装置と半導体素子メーカー
オメガ:スイスの老舗時計メーカー
パナソニック:日本の総合電機メーカー
P&G:世界最大の一般消費財メーカー
サムスン電子:世界最大の総合家電・電子部品・電子製品メーカー
トヨタ自動車:日本企業。世界のトップ自動車メーカー
VISA:電子決済の世界トップ企業
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【パリパラリンピック】プレミアムパートナー一覧
フランス国立オリンピック・スポーツ委員会(CNOSF)との契約の最上位となるプレミアムパートナーは、地元フランスの大企業を中心に7社が契約しています。
アコー:フランスを本拠に世界規模で展開するホテルチェーン
カルフール:世界トップの食品小売企業
フランス電力:フランス最大の電力会社
BPCEグループ:フランス第2位の銀行グループ
LVMH:多くのブランドを持つラグジュアリービジネスのトップグループ
オレンジ:フランスの主要電気通信事業者のひとつ
サノフィ:グローバルに展開するフランスのバイオ医薬品企業
【パリパラリンピック】オフィシャルパートナー一覧
オフィシャルパートナーもフランスやヨーロッパの大企業が中心です。
エールフランス:フランスを代表する航空会社
アルセロール・ミッタル:鉄鉱業の世界トップ企業
ケース・ドゥ・デポ:1816年に設立された預金供託金庫
シスコ:世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社
CMA CGM:世界有数の海運会社・コンテナ輸送会社
ダノン:乳製品や植物性食品など健康分野で知られる世界的食品会社
デカトロン:フランスのスポーツ用品会社
フランセーズ・デ・ジュー:フランスで宝くじ販売を行う公社
GLイベンツ:世界的なイベント会社
ADPグループ:フランス国内外の空港の開発と管理を行う企業
イル・ド・フランス・モビリテ:パリなどの公共交通機関の企業
ルコックスポルティフ:フランスのスポーツウェアとグッズのブランド
プライスウォーターハウスクーパース:世界最大級の人材派遣会社
【パリパラリンピック】オフィシャルサポーター一覧
オフィシャルサポーター契約をしている会社はとても多く、日本人にはあまりなじみのない企業がほとんどです。
アベオ:スポーツ事業大手
エアウィーヴ:日本の寝具メーカー
エアリキード:産業用・医療用ガスメーカー
アクアティックショー:噴水などを手がけるフランス企業
アリーナグループ:国際的なイベント設備会社
ブイグ:フランスの建設会社
カールスバーググループ:デンマークのビール醸造メーカー
DXCテクノロジー:アメリカのIT系多国籍企業
ダブレット・ワッサーマン:体験型イベント制作会社
イージス:コンサルティングと建設工学の世界的企業
エネディス:フランス最大の電力会社
ESグローバル:移設可能なインフラ設営の専門会社
エヴィデン:サイバーセキュリティの世界的先進企業
フィットネスパーク:フランスのフィットネス業界大手
フナック・ダルティ:レジャー製品や家庭用電気製品の販売会社
ガーデン・グルメ:植物性原料の肉類代替品のトップ企業
ジェルフロア:フローリング、壁、内装仕上げの世界トップ企業
パリ交通公団:パリと周辺部の公共交通機関を運営する事業者
ハイフィールドボード:硬式ゴムボートや連絡船の世界的企業
ハイプ:世界初の水素タクシー会社
フランス郵政公社:フランスで郵便事業を行う公共企業体
ロクサム:ヨーロッパ1位、世界4位の機材レンタル企業
リレコ:事務製品やサービスの世界的企業
ミコ:アイスクリームのブランド
MTD:仮設水道の世界のトップ企業
ミルタプール:競技用と娯楽用プールの世界トップ企業
モンド:陸上トラックなどの世界トップ企業
ワンプラン:イベントの会場計画立案会社
オプティック2000:フランスの光学製品の大手チェーン
オットーボック:革新的な身体装具の会社
ランスタッド:総合人材サービスの世界トップ企業
ラピスキャン・システムズ:セキュリティ検査の世界的な企業
リユーズ:再利用活動を推進するブランド
RGSイベンツ:イベントに備品供給するグローバル企業
SCC:主要IT企業のデジタル変革をサポートする企業
サンゴバン:建築資材の世界的企業
セールスフォース:顧客関係管理サービスを提供する世界大手企業
SLX:スポーツイベント照明のリーダー企業
フランス国有鉄道:フランス国内の鉄道網を管理する事業グループ
ソデクソ・ライブ:世界のイベントの運営をサポートする会社
イル・ド・フランス水道組合:133の自治体飲料水を供給する組合
テクノジム:フィットネス・ウェルネスの製品ブランテライヨン:体重計とキッチンスケール市場のリーダー企業
サーモフィッシャーサイエンティフィック:科学機器・試薬・科学サービス企業
トゥールテルツイスト:ノンアルコールビール
ウエストフィールド:フランスの大手ショッピングモール
ヴァンシ:コンセッション事業と建設事業のグローバル企業
ヴィパリス:ヨーロッパ最大の会議・展示会場を運営する会社
【パリパラリンピック】JPCオフィシャルスポンサー
パリパラリンピックの大会とは別に、いくつかの日本企業は日本パラリンピック委員会を支えるスポンサーになっています。
味の素:うま味調味料でおなじみの食品会社
MS&ADホールディングス:保険持株会社
東京ガス:関東のガス会社
三菱商事:三菱グループの大手総合商社
三井不動産:三井グループの総合不動産デベロッパー
ENEOS:石油製品の精製と販売などの会社
日本生命:日本最大手の生命保険会社
アシックス:スポーツ用品を製造販売する会社
まとめ
パラリンピックは多くの企業が支えている大会。最初は小さな大会でしたが、オリンピックと同一大会になることで有名な企業がスポンサーになっています。
とはいえパラスポーツの競技団体や選手の多くは資金難に苦しんでいます。これからもスポンサーが増えていくことを願いたいものです。
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