ピボットターンはバスケットボールの基本技術の一つ。
その場で片足だけ動かすピボットターンは地味な技術なのですが、実はとても重要です。
なぜならピボットターンがうまくできないとトラベリングを頻発してしまうから。
いくらドリブルやシュートがうまくても、試合で使えない選手になってしまいます。
今回は、ぜひ覚えるべきピボットターンのコツ6選をご紹介。
基本的なやり方や練習方法も解説します。
【バスケ】ピボットターンの基本
ピボットターンとは、ボールを持っている選手が、片足をピボットフット(軸足)としてフロアに固定し、もう一方の足をフリーフットとして動かすことです。
そしてピボットターンには2つの種類があります。
それはフロントターンとバックターン。
それぞれどのようなターンか、解説します。
フロントターン
フロントターンは、フリーフットをつま先側に動かして回転するものです。
回転する角度によっておおよそ90度、180度、270度の3種類に分けられます。
バックターン
バックターンはフリーフットをかかと側に動かして回転します。
こちらも角度によっておおよそ90度、180度、270度の3種類が存在。
かかと側、つまり後ろ側に回るため、フロントターンに比べると体が横に流れやすく、難易度は高めになります。
【バスケ】ピボットターンはなぜ必要?
ではバスケの試合の中で、ピボットターンはなぜ必要になるのでしょうか?
ボールを守る
昔のバスケットボールのルールでは、ボールを持ったプレーヤーは一度止まったら両足を動かしてはいけないと決まっていました。
しかしこれではディフェンスが極端に有利。
オフェンス側は一度止まったらボールを奪われることがほとんどでした。
そこでルールが改正されてピボットを導入。その結果、ディフェンスからボールを守れるようになったのです。
つまりピボットをする最大の理由は、ディフェンスからボールを守ることなのです。
選択肢を広げる
ピボットを行なって体の向きを変えることでディフェンスを欺き、シュート、パス、ドリブルなど、次の行動の選択の幅が広がります。
ただボールを奪われないだけでなく、攻撃の選択肢を広げることができるのです。
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【バスケ】ピボットターンの禁止行為
ピボットターンを行うとき、やりがちな禁止行為があります。
トラベリング
一般的にトラベリングはボールを持って3歩以上歩くことと思われています。
しかしそれはトラベリングの一部。
トラベリングの規定は厳密には
①ピボットフットがズレたとき
②ピボットフットを地面から離して、改めて地面に着いたとき
となっていて、「3歩以上歩く」というのは②の場合。
ピボットフットがズレれば、それだけでトラベリングになるのです。
さらに厳密には足裏全体でなく、かかともしくはつま先だけなら一時的に床から離してもOK。ただしかかとやつま先を交互に離して移動するのはトラベリングになります。
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5秒ルール
ピボットに関して覚えておかなければならないもう一つのルールが、5秒ルールです。
5秒ルールとは、相手ディフェンスにガードされている選手が、ボールを受け取ってから5秒以内にパス、ドリブル、シュートをしなかったときに宣告されるバイオレーション。
ピボットがいくらうまくても5秒以上経過すると相手ボールになってしまいますから、注意が必要です。
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【バスケ】ピボットターンのコツ
では上手にピボットターンを行うコツはあるのでしょうか。
ポイントを具体的に解説します。
コツ①:腰を落とし、膝を曲げる
最初のコツは腰を落とし、膝を曲げることです。
これはバスケットボールの基本姿勢。腰をしっかりと落とし、膝を曲げることで、ピボットからドリブルやシュートへの動作が速くなります。
コツ②:軸足の母指球に体重をしっかり乗せる
腰を落とすのと同時に重心を落としますが、その重心はピボットフット(軸足)に8割乗せるのがコツ。
さらに重心を親指の付け根の母指球あたりに置くように意識すれば、回転がスムースになり、しかもズレにくくなります。
そしてフリーフットは床からごく低く浮かして動かすのもポイント。
フリーフットが高すぎると次の動き出しが遅くなります。
コツ③:頭はリング方向に
ピボットフットの母指球に体重が乗っていれば、重心は前になっているはず。
しかしディフェンスに迫られると後ろにのけぞってしまうことがあります。
こうなると体重はかかとに移り、軸がズレた状態に。前に向かっていく動きが大幅に遅れることになります。
重心を常に前にキープするよう、頭はリング方向に傾けるのがコツ。相手の動きにはのけぞらず、ターンで対処してください。
コツ④:腰で回転する
ターンの回転は足ではなく腰から動かすことを意識するのがコツ。
足から回ると着地を失敗しやすくなります。
また肩から回転する人もよくいますが、重心が上がってしまうためこれもNG。
低く落とした腰で回転を先導することで、コンパクトに素早くターンできます。
コツ⑤:ボールとフリーフットは同時に動かす
相手に取られないようにと手でボールだけ動かすと、移動範囲が小さくなって取られやすくなります。
ボールとフリーフットは同時に動かすのがコツ。
さらにボールを奪われないためには、ボールは常に相手とは遠い側で保持するのもポイントです。相手から遠い側の顔の横や腰の横あたりで強く持ち、手ではなくターンで相手をかわします。
コツ⑥:先に動く
ピボットターンからドリブルで相手を抜く、またはパスコースを開けるためには、相手の動きに対応するのではなく、こちらから先に動いて相手の動きを誘うのがコツ。
5秒ルールにひっかからないためにも先手必勝で状況を打開する必要があります。
このとき、ボールはなるべく相手から見えにくい場所を通し、大きく、素早く動かすのがポイント。
こうすることで奪われにくくしながら、相手の動きを誘うのです。
【バスケ】ピボットターンの練習
スムースなピボットターンには、練習の繰り返しが必要です。
最初は1人でピボットの動きを繰り返し、正しいフォームを覚えます。
そして動きに慣れてきたらディフェンスをつけて実戦的な練習を行なってください。
またピボットフットを安定させるためには筋力トレーニングも効果的です。
まっすぐ立った状態から一方の足を前に大きく踏み出して低く沈み込み、今度は踏み出した足を後ろに大きく伸ばして再び沈み込むトレーニングがお勧め。
軸足を動かさずに行うことで、ピボットの練習にもなりつつ、筋力を強化できます。
まとめ
足元の技術であるピボットターンは地味なため、練習が後回しになりがち。
しかしうまく使えないとボールを奪われることやトラベリングが増え、ドリブルやシュートの技術も活かせなくなってしまいます。
バスケットボールの土台を支える重要な技術ですから、しっかりマスターしてください。
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