五目並べは碁石を盤の上に交互に置き、5つ並べた方が勝ちになるボードゲーム。
多くの人が遊んだことのある五目並べは、将棋やチェスなどと同じマインドスポーツ(頭脳スポーツ)としても注目されています。
この五目並べ、基本ルールはとても簡単ですが、実は禁じ手や必勝法も存在するのです。
今回は五目並べのルールや禁じ手、勝つためのコツをご紹介します。
【五目並べ】のルールと禁じ手
五目並べの基本は、相手の邪魔をしながら一直線に石を5つ並べたら勝ちというとても単純なもの。
しかしローカルルールがたくさんあり、細かいルールは曖昧です。
そこでルールを統一したのが、「連珠」という競技。
五目並べと連珠は別のゲームではなく、曖昧だったルールを整理したものなので、より本格的にやってみたい方は連珠のルールを覚えると良いかもしれません。
ただし連珠には26種類の珠型のどれかから始めるというルールがあり、遊びでやりたい方や子どもにとっては少し面倒。
ここでは一般的な五目並べのルールを中心に解説します。
勝負の進め方
連珠の正式なの目の数は15×15です。
ただし五目並べは紙に線を引いたり、囲碁盤や方眼紙を使ったりと、簡単に始められるのも魅力。
遊びでは15×15にこだわる必要はありません。
勝負の行方に大きく影響するのが、先手と後手。
これは「握り」という方法で決めます。
まず黒か白の碁石が入った容器にそれぞれ手を入れ、両者同時に碁石をつかんで盤上に置き、碁石の数を合計。
奇数なら白黒はそのままで、偶数なら白黒を入れ替えます。
黒が先手、白は後手です。
あとは交互に石を置いていき、縦、横、斜めいずれかに一直線で5つ並べれば勝ちとなりますが、もちろん自分の石を並べるだけではなく、相手を止めなくてはいけません。
例えば自分が白の場合、両端が空いた状態で黒が4つ並んだら、一方を白で止めても次の一手で黒が5つ並ぶため負けは確定。
そうならないために両端が空いて黒が3つ並んだら、必ず一方を白で止める必要があります。
また片方が白で止めてあっても、黒が4つ並んだら反対側を止めなければ負けになります。
五目並べの禁じ手
五目並べは順に石を置いていくため、実は先手が圧倒的に有利になります。
先手が攻めて後手が防ぐという展開になりやすい上、どうやっても後手が勝てなくなる必勝法まであるのです。
それではゲームとして成立しないため、先手には禁じ手が設定されています。
三三禁:3連の並びを同時にふたつ以上作ること。
2連と2連が近くにあって、その間に打つと3連が同時にできる手で、先手はこれが禁じられています。
四四禁:4連を同時にふたつ以上作ること。
長連:6連以上につなげてしまうこと。
後手の白にはこれらの禁じ手はありません。
【五目並べ】勝つためのコツ
五目並べでは単純に一直線に並べようとしても、お互い簡単に止められてしまいます。
縦と斜めなど複数の方向から作り、同時に両方は止められないという形に追い込むのが、このゲームの醍醐味です。
コツ①四三を作る
同時には止められないリーチの形の基本は、四三。
これは1つ打つと4連と3連が同時にできる形で、4連の一端と3連の両端が空いていたら、相手にはもう止めることはできません。
五目並べは四三を作るゲームと言われるほどの基本で、特に「三三」と「四四」を禁じられている先手にとっては四三の形が唯一の勝ち方となります。
五目並べで勝つためには、完成型の四三の形をイメージして、そこに向かっていくことが第一のコツとなります。
また相手に気づかれないように四三の形にしていくことも重要。
本筋とは別におとりも作るなどして、簡単に止められないようにしてください。
コツ②定石を覚える
相手を追い込むためには、有利に進めることができる「定石」の形を覚えることもコツとなります。
例えば、「鞍型(くらがた)」は、2連に並べたところから90度曲げて置き、縦横に2連をふたつ作る型で、小さな三角形になります。
「空き三角」は、鞍型の間隔を1つずつ開けた形。
少し大きな三角形になります。
ここから四三に持っていくのは比較的簡単で、基本的な定石をいくつか覚えれば、初心者のうちはかなり有利に進められるはずです。
いきなり全部覚えなくてもOK。代表的なものから覚えるようにしてください。
コツ③飛び三、飛び四に注意
飛び三とは、1マス開けて3つが並んでいる形。
うっかり見逃しがちですが、中に入れられてしまうと4連になってしまいます。
飛び四は、3連に1マス開けて1つで、4つが並んでいる形。
これを見逃すと次の一手で5連にされます。
しかし初心者は飛び三、飛び四を意外と見逃しがちなので注意が必要です。
特に先手にとって要注意なのは、飛び三、飛び四にも「三三禁」と「四四禁」のルールが適用されるということ。
自分でうっかり見逃すと反則負けになってしまいます。
コツ④先手のコツ
もしローカルルールで「三三禁」と「四四禁」がなければ、先手は圧倒的に有利。
定石を使ってこの形に持ち込めば、後手には止める方法がなくなります。
また最初の三手でできる「珠型」の中には、先手が必勝となる型があります。
それは「花月」「浦月」「雨月」などの愛称で呼ばれるいくつかの珠型。
これらの形になれば、後手がどう攻めても先手が必ず勝てる方法が解明されています。
その後の進行まで暗記しなければいけないため、現実的には必勝法とは言えませんが、先手がかなり有利に進められますので、パターンをいくつか覚えておくとよいかもしれません。
コツ⑤後手のコツ
中級者以上では、先手が定石通りの打ち方をすると、後手は勝つことがとても難しくなります。
そのためひたすら防戦して引き分けに持ち込むのが一般的な戦い方です。
しかし初心者で相手が定石を暗記していないうちは、それほど不利ではないことがほとんど。
逆に後手は「三三」や「四四」、「長連」が使えますから、積極的にこれらの形も使って攻撃するのがコツです。
まとめ
最初のうちはうっかりミスで勝ち負けが決まることも多い五目並べ。
しかし四三などの形を作ることを覚え、定石を知っていくうちに一気に面白くなるはずです。
将棋や囲碁よりは敷居が低いけど奥が深い五目並べを、家族や友だちと本格的に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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