2023年、大谷翔平選手がついに日本人初のメジャーリーグ(MLB)ホームラン王となりました。
「パワーに劣る日本人には決して取れない」とも言われたホームラン王獲得はまさに快挙。
しかし以前は「日本人にMLBでの活躍は不可能」と言われた時代もあった中、何人もの日本人選手がMLBで数々のタイトルを獲得してきたのです。
そこで今回は、日本人選手がMLBで受賞したタイトルを調査。
海を渡った選手たちの偉業をご紹介します。
【MLB】日本人選手の歴代タイトル|投手編
まずは日本人投手が獲得した賞から。
日本人投手の活躍は、1995年の野茂英雄投手から始まりました。
最多勝
日本人で最多勝のタイトルを獲得しているのは、ダルビッシュ有投手(カブス)。
コロナ禍で60試合に削減された2020年シーズンに8勝3敗の成績で見事最多勝のタイトルに輝いています。
最多奪三振
最多奪三振のタイトルを獲得しているのは延べ3人です。
まず1995年に野茂英雄投手(ドジャース)がメジャーデビュー後いきなり236奪三振で獲得。
6年後の2001年にも野茂英雄投手(レッドソックス)が220奪三振でタイトルを再び奪取しました。
そして2013年にはダルビッシュ有投手(レンジャーズ)が277奪三振で奪三振王になっています。
最多ホールド
ホールドは一定条件を満たした救援投手に与えられる記録。
2004年に大塚晶則投手(パドレス)が34ホールドで最多ホールド賞を獲得しています。
【MLB】日本人選手の歴代タイトル|野手編
続いては野手の記録。
この分野でセンセーションを巻き起こしたのは、なんといってもイチロー選手でした。
首位打者
首位打者のタイトルを取っているのはイチロー選手(マリナーズ)のみ。アジア選手としても唯一です。
その成績は、2001年が打率.350、2004年が打率.372という見事なもの。
特に2004年には年間262安打のMLB歴代最高記録も達成しています。
盗塁王
盗塁王に輝いたことがあるのもイチロー選手のみ。
2001年に56盗塁で獲得しています。
シルバースラッガー賞
シルバースラッガー賞は各リーグからそのシーズンで最も打撃に優れていた選手が各ポジション1人ずつ選ばれる賞。
イチロー選手は外野手部門で2001年・2007年・2009年に受賞しています。
そして大谷翔平選手も指名打者部門で2021年に受賞しました。
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【MLB】日本人選手の歴代タイトル|MVP編
実は日本人選手の多くが獲得しているのが、各種のMVPです。
ワールドシリーズMVP
実力と運がなければ手に入らないワールドシリーズのMVP。
2009年に松井秀喜選手(ヤンキース)が、13打数8安打3本塁打8打点という大活躍で見事獲得しています。
リーグチャンピオンシップシリーズMVP
リーグチャンピオンシップシリーズMVPも、チーム状態によってはチャンスすらないタイトル。逆に活躍すべき場面で最大の貢献をした証でもあります。
2013年に上原浩治投手(レッドソックス)が1勝0敗3S・9奪三振・無四球無失点という成績で獲得しています。
シーズンMVP
シーズンMVPは選手にとって最大の名誉の一つ。
こちらは2人の日本人選手が獲得しています。
2001年はイチロー選手(マリナーズ)がメジャー1年目で打率.350、8本塁打、69打点の活躍で獲得。
2021年には大谷翔平選手(エンゼルス)が、投手として9勝2敗、防御率3.18、打者として打率.257、46本塁打、100打点の成績で見事に受賞しています。
オールスターMVP
オールスターMVPを獲得したことがあるのはイチロー選手のみ。
2007年に3打数3安打1本塁打2打点の大活躍で選ばれています。
月間MVP
月間MVPは、MLBではピッチャー・オブ・ザ・マンス、プレイヤー・オブ・ザ・マンスと呼ばれるもの。
それぞれ以下の選手が選ばれています。
ピッチャー・オブ・ザ・マンス
・野茂英雄投手(ドジャース:1995年6月・1996年9月・
・伊良部秀輝投手(ヤンキース:1998年5月・1999年7月)
・田中将大投手(ヤンキース:2014年5月)
・ダルビッシュ有投手(カブス:2020年8月)
プレイヤー・オブ・ザ・マンス
・イチロー選手(マリナーズ:2004年8月)
・松井秀喜選手(ヤンキース:2007年7月)
・大谷翔平選手(エンゼルス:2021年6月7月・2023年6月)
週間MVP
週間MVPはその週に最も活躍した選手が選ばれるタイトル。
これまでに以下の日本人選手が選ばれています。
・野茂英雄投手(ドジャース)
・佐々木主浩投手(マリナーズ)
・イチロー選手(マリナーズ・ヤンキース・マーリンズ)
・松井秀喜選手(ヤンキース・アスレチックス)
・松坂大輔投手(レッドソックス)
・岩隈久志投手(マリナーズ)
・大谷翔平選手(エンゼルス)
【MLB】日本人選手の歴代タイトル|その他の賞編
MLBには他にもたくさんの賞があり、日本人選手も受賞しています。
ゴールドグラブ賞
ゴールドグラブ賞は、各リーグから守備に卓越した選手が各ポジション1人ずつ選ばれる賞。
日本人ではイチロー選手が2001年から2010年まで10年連続で選出され、この10回はアメリカンリーグ外野手部門の最多受賞記録となっています。
エドガー・マルティネス賞
エドガー・マルティネス賞は年間に最も活躍した指名打者に贈られる賞。
大谷翔平選手が2021年と2022年に連続受賞しています。
プレイヤーズ・チョイス・アワーズ
プレイヤーズ・チョイス・アワーズはMLB選手たちによる投票で選ばれる賞。
大谷翔平選手が2021年に年間最優秀選手に選ばれました。
またイチロー選手が2001年の優秀新人、2004年の優秀選手に選ばれています。
最優秀新人選手賞
最優秀新人選手賞は、シーズンで最も活躍した新人選手に贈られる賞。
日本人選手では4人が受賞しています。
・野茂英雄投手(1995年)
・佐々木主浩投手(2000年)
・イチロー選手(2001年)
・大谷翔平選手(2018年)
コミッショナー特別表彰
コミッショナー特別表彰は歴史的偉業や功績を残した個人やグループに贈られる賞。定期的なものではなくコミッショナーの自己判断で贈られます。
現在まで選手に贈られたのは12回。
そのうち2人が日本人で、MLB歴代最多のシーズン262安打を放ったイチロー選手(2005年)と投打の二刀流で活躍した大谷翔平選手(2021年)に贈られています。
まとめ
他にも日本人選手は「ルーキー・オブ・ザ・マンス」や「オールMLBチーム」、「球団MVP」、「月間最優秀救援」などを受賞。各賞の受賞数が特に多いのはイチロー選手と大谷翔平選手ですが、他にもさまざまな選手が活躍してきたことが分かります。
不可能と言われたホームラン王も獲得した今、日本人選手が狙えない賞は何もないはず。
今後の日本人選手の活躍にも期待が高まります。
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