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プレミアリーグとは?意味や運営の仕組みについて調査!

1992年にスタートしたプレミアリーグ。
スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガと並んで「欧州4大リーグ」と呼ばれますが、中でも世界的には最大の人気を誇っているリーグです。
このプレミアリーグは、なぜプレミアと呼ばれるのでしょうか。
今回は、プレミアリーグについて徹底調査。
その意味や誕生の経緯、運営の仕組みなどをご紹介します。

プレミアリーグの意味

プレミアリーグといえば、イギリス版J1リーグのようなもの、と思う方も多いはず。
しかしそれは間違っています。厳密にはプレミアリーグはイギリスのJ1リーグではないのです。

イギリスのリーグ

プレミアリーグは、イギリスではなくイングランドの1部リーグ
JリーグのJ1リーグに相当するのは事実ですが、あくまでもイギリス全体ではなくイングランドの1部リーグなのです。
4つの地域に分かれるイギリスには、実はそれぞれに1部リーグが存在します。
・イングランド=プレミアリーグ
・ウェールズ=ウェルシュ・プレミアリーグ
・スコットランド=スコティッシュ・プレミアシップ
・北アイルランド=NIFLプレミアシップ
つまりプレミアリーグは、イギリスの1部リーグの中の1つということ。
しかしその規模は他を圧倒するため、イングランド以外の地域からの参加クラブも少数ながら存在します。

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プレミアリーグ運営の仕組み

ではプレミアリーグはどのような仕組みで運営されているのでしょうか。
その解説をするために、まずはプレミアリーグ誕生の経緯についてご紹介します。

誕生の経緯

本来、イングランドのサッカーリーグといえば、イングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)のことでした。
このEFLは長い間、資金難に苦しんでいましたが、1984年のロス五輪から風向きが変わります。
このオリンピックがテレビ放映権で巨額の利益を上げると、世界のテレビ局がスポーツイベントの中継に資金を注ぎ込むようになったのです。
その結果、EFLも放送権料で利益を上げられるように。ところがその利益配分に不満を持ったEFL1部の全クラブがEFLから離脱してしまいました。慌てたEFLとイングランド・サッカー協会はクラブと協議を重ね、 新たな枠組みに合意。
1992年5月、22のクラブがEFLを脱退して新たに有限会社を創設しました。こうして誕生したのがプレミアリーグです。

プレミアリーグの仕組み

誕生の経緯から分かるようにプレミアリーグは22のクラブが作ったリーグ。
EFLとは別組織のリーグになります。
しかし実際には両リーグ間で合意が結ばれ、プレミアリーグはイングランドにおける1部リーグで、EFLがその下部リーグという扱い。その結果、イングランドのリーグ全体の階層は以下のようになっています。
1部:プレミアリーグ
2部:EFLチャンピオンシップ
3部:FFLリーグ1
4部:FFLリーグ2
まるで「J1」のように聞こえる「イングリッシュ・フットボールリーグ1」が実は日本の「J3」の位置になっています。
現在は20クラブが参加しているプレミアリーグから2部であるEFLチャンピオンシップへの降格枠は3。つまりシーズン終了時に18位から20位になった3クラブがEFLチャンピオンシップに降格することになります。
この降格は経営的にはかなりの打撃。放送権料などの収入が激減してしまうため、降格したクラブにはプレミアリーグから降格救済金が支払われます。

収益の配分の仕組み

プレミアリーグは世界で10億人がテレビ観戦すると言われる人気リーグ。
放送権料による収入は他のリーグを圧倒しています。
売り上げ規模はなんと約1兆円。JリーグはJ1からJ3までの合計で1000億円前後ですから、その約10倍にもなります。欧州4大リーグの他の3リーグと比較しても約2倍の売り上げです。
そしてプレミアリーグの特徴は、テレビ放映権から得られる資金を各クラブに公平に分配する仕組みがしっかりしていること。
まず収益の50%は各クラブに平等に分配し、25%は各年度のリーグ最終順位に基づいて、残りの25%はテレビで放送される試合数に応じて支払われます。
人気のビッグクラブには多くの資金が集まりますが、下位クラブでも一定額を得られるのがポイント。これによって下位クラブでも経営状況が悪化しにくくなっています
このような仕組みが作られたのは、プレミアリーグが創設時から各クラブ単位ではなく、リーグを一団体として成長させる方針だったからです。

人気の秘密

プレミアリーグが欧州4大リーグの中でも別格の人気を誇っている1番の理由が、この放映権料の分配だと言われています。
各クラブはこの資金を使ってピッチに近い位置で観戦できるサッカー専用スタジアムを整備。その結果、平均観客動員率は95%になっています。Jリーグが平均55%ですからその差は歴然。テレビ放映でも毎回満員のスタジアムが映るため、試合の魅力もよりアップします。
また各クラブは選手獲得や年俸に資金を費やして優秀な選手を集めることが可能に。しかも下位クラブも分配金を使って補強できるため、クラブ間の戦力差がつきにくくなっています。
つまりどのクラブにも優勝のチャンスがあり、エキサイティングな試合になるということ。
こうした好循環の結果、プレミアリーグは収入面で他リーグを大きく引き離すことに成功したのです。

まとめ

高額の放送権料を効果的に使い、魅力をアップさせてきたプレミアリーグ。
近年になってようやくヨーロッパの他のリーグもその仕組みを取り入れ始めています。
一方、売り上げ規模で10倍もの差をつけられたJリーグですが、実はこちらは興行収入以上に「サッカー文化の振興とその結果としての日本代表チームの強化」を大命題に設立されたという背景があります。
日本代表チームの強化がある程度実現された今、プレミアリーグのようなリーグとしての成長も見てみたいと思うファンは多いのではないでしょうか。

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