プロレスの技には非常に多くの種類があります。名前を聞いただけではその内容が全く分からないものも。
しかしどの技も歴代のレスラーたちが文字通り体を張って編み出してきたものです。
今回は、プロレスの技をまとめてご紹介。
技の分類、一般的な技から、禁止技、代表的な必殺技までたっぷりと解説します。
【プロレス】技|分類
プロレスの技を名前で次々に紹介すると、意味が分からず混乱してしまいます。
そこでまずは、プロレス技の分類をご紹介しましょう。
打撃技
手や足など体の部位を使って相手を打つ技。
同じ格闘技でもボクシングは拳以外で攻撃することは禁止されていますが、プロレスには実に多彩な攻撃があります。
ヘッドバット | 頭突き |
地獄突き | 指先で突く |
エルボーパッド | 肘で相手の顔を殴りつける |
ストンピング | 足の裏で踏みつける |
浴びせ蹴り | 身体を回転させて踵を相手の顔面に打ち込む |
ヒップアタック | お尻をぶつける |
これらは技のごく一部。まだまだたくさんの攻撃が存在します。
後述しますが打撃技の中には有名な必殺技も。
しかし必殺技ではない通常の打撃技の場合、一撃で相手をKOしてしまう部位には攻撃しないのがプロレス界の常識です。
投げ技
ひと言で投げ技といってもやはり多くの種類がありますが、投げる方法や状況によって名称が異なります。
〇〇スラム | 体を抱えて投げる |
〇〇ボム | 持ち上げて背中を落とす |
〇〇ホイップ | 放り投げる |
〇〇ドライバー | 持ち上げて頭頂部から落とす |
〇〇スープレックス | 後方から組みつき、背後にそり返る |
〇〇サルト | 前方から組みつき、背後にそり返る |
厳密にこの通りとは限りませんが、多くの投げ技の目安となるはずです。
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関節技
柔道や総合格闘技でもおなじみの関節技はプロレスでもよく使われます。
ただし必殺技として使うのではない場合、関節技で相手をギブアップさせても盛り上がらないため、痛めつけたりスタミナを消耗させたりする局面で使うのが一般的です。
例えば以下のような技があります。
アキレス腱固め | 相手のアキレス腱を固める |
リストロック | 相手の手首を固める |
フェイスロック | 腕で相手の顔を締め付ける |
キャメルクラッチ | うつ伏せの相手に馬乗りになり、海老反りにする |
絞め技
絞め技は頸動脈を圧迫して脳への酸素の供給を止め、相手を失神させる技。
必殺技としてギブアップを狙うこともよくあり、例えば以下のような技があります。
ヘッドロック | 相手の頭を抱えて締め上げる |
スリーパーホールド | 相手の頸動脈を締め上げる |
ベアハッグ | 胴体を締め上げる |
飛び技
飛び技は自分が飛んで攻撃を仕掛ける技。主に3つの種類があります。
「フライング式」は、ロープワークやその場飛びで仕掛ける技。「ダイビング式」は、コーナートップから飛んで仕掛ける技。「スワンダイブ式」は、エプロンサイドからトップロープに飛び乗ってリング内の相手に向かって仕掛ける技です。
一般的な飛び技には以下のようなものがあります。
フライング・ボディ・アタック | 空中で大きく両手を上げて体当たりする |
ダイビング・ニー・ドロップ | コーナー最上段やロープからジャンプして片膝を打ちつける |
スワンダイブ式ミサイルキック | エプロンサイドからトップロープに飛び乗り、ジャンプしてキック |
浴びせ技
倒れている相手に対して体を浴びせる技で、別名プレス技。
よりダメージを大きくするためにコーナーのトップや2段目から飛ぶ場合もありますが、よけられると自分にも大きなダメージがあるのが難点です。
一般的な浴びせ技には以下のようなものがあります。
ギロチンドロップ | ジャンプして、倒れている相手の首に脚を落とす |
ヒップドロップ | ジャンプして、倒れている相手に尻を落とす |
エルボードロップ | ジャンプして、倒れている相手の胸に肘を落とす |
丸めこみ技
フォールを奪うために相手を丸め込んで両肩をマットに付ける技。
この技自体に攻撃力はあまりない代わりに、一発逆転に使える技です。
例えば以下のような技があります。
エビ固め | 相手の頭と太ももを抱えて丸め込みフォールを狙う |
バックスライド | 相手の両腕を押さえ、背中で押し上げてフォールを狙う |
スクールボーイ | 相手の片脚を抱えて固め、体重を掛けてフォールを狙う |
禁止技
プロレスには反則とされている目潰しや金的攻撃などの他には、全団体共通で禁止になった技はほとんどありません。
しかし団体によってはパイルドライバーなど頭部をマットに打ちつける技を禁止している場合もあります。禁止ではない場合も、相手の頭よりも先にかけた側の尻がマットに落ちるのが暗黙の了解。これは首を折る危険があるためです。
受け身が取れない投げ技や関節を極めながらの投げ技も禁止。
このように深刻な怪我をする可能性が高い技は封印されています。
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【プロレス】有名な必殺技
これまでに紹介した技は一般的な名称ですが、あるレスラーの必殺技になるとかっこいい固有名詞がつくことがあります。
有名な必殺技をご紹介しましょう。
空手チョップ
日本プロレスの開祖である力道山の必殺技が空手チョップ。
英語ではジュードー・チョップと呼ばれました。
力道山から受け継いだジャイアント馬場の必殺技は脳天唐竹割り。
他にも小橋建太、天龍源一郎、橋本真也、佐々木健介、小島聡などが得意としていました。
ラリアット
片腕を横に突き出して相手の喉や胸板に叩きつける技で、スタン・ハンセンのウエスタン・ラリアットが一世を風靡しました。腕を90度に曲げたハルク・ホーガンのアックスボンバーなどバリエーションも多く、長州力、小橋建太、小島聡なども使い手として知られました。
ムーンサルトプレス
コーナーの最上段からバック宙をして行うプレス技。初代タイガーマスクのラウンディング・ボディープレスが元祖で、長距離を飛ぶ武藤敬司、高く飛ぶ小橋建太などが有名でした。
派手な必殺技ですが自分もマットに膝を強打するのが難点で、使う選手の多くは膝の故障に悩まされました。
卍固め
片足を相手の足、もう一方の足を相手の頭にかけ、相手の片腕を脇に抱えて絞り上げる固め技。
日本ではコブラツイストの進化形としてアントニオ猪木が初めて使いました。
相手の首と肩、腰に同時にダメージを与える必殺技で、天龍源一郎、藤波辰爾、鈴木みのるも得意としていました。
まとめ
今回ご紹介したものよりもはるかに多くの数があるプロレス技。
ジャイアントスイング(和名・人間ゴマ)、アルゼンチン・バックブリーカー(和名・人間マフラー)、バックドロップ(和名・脳天逆落とし)など面白い和名を持つものもたくさんあります。
代名詞となる技を持つことは人気レスラーの必須条件。
これからも多くの技が生み出されるのは間違いありません。
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