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【中国】サッカーが弱い理由は?人口に対して盛んでない背景も解説!

世界にはさまざまなミステリーが存在しますが、現代スポーツにも大きなミステリーがあります。
それは「中国サッカーはなぜ弱いのか」ということ。
14億人の人口を抱えた国なのに、FIFAワールドカップ本戦への出場は1度のみ。
しかもそれは日韓共催で日本と韓国が予選に参加しなかったときだけでした。
いったいなぜなのでしょうか?
今回は、中国のサッカーが弱い理由に迫ります。

【中国】サッカーが弱い理由と盛んではない背景

中国がサッカーの国際試合で勝てないのははっきりとした事実。
では国としてサッカーに力を入れていないのかというと、そのようなことはありません。
習近平国家主席は2015年に、「中国がワールドカップに出場し、W杯を招致し、W杯で優勝するのが願い」と語り、2025年までに5兆元(約100兆円)を投資してサッカーの発展を進めています。
しかしそれでも中国代表の実力は上がらず、2022FIFAワールドカップのアジア最終予選では、1勝3分6敗で、6カ国中5位に終わっています。

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育成システムの欠如

中国のサッカーが強くなれない最も大きな理由は、若手選手を育てる環境がないことだと言われています。
具体的には高校サッカーや大学サッカーが存在していないこと。
中国のサッカーファンや関係者は口を揃えて「日本の高校サッカーが羨ましい」と語ります。
中国では中学生ぐらいまでは街クラブでサッカーをプレーして、そこで目をつけられた選手はプロチームの下部組織へ移籍するか、サッカー専門学校へ入学します。
一般的な学校にはサッカーの部活動はなく、プロチームの下部組織やサッカー専門学校に入れなければそこで道は閉ざされることになるのです。
つまり選手になれるのは中学生までに頭角を現した選手だけ
日本にもユースからのトップ昇格というルートはありますが、そのルートに乗れなくても高校サッカーや大学サッカーで成長してプロになるパターンはたくさんあります。最近では三笘薫選手や伊東純也選手などもそう。
このような才能を潰してしまうことが中国サッカーの大きな問題になっているのです。

チームスポーツを嫌う伝統

中国は多くのスポーツで世界のトップに立っています。
それは卓球、バドミントン、飛込、競泳、ウエイトリフティング、アーチェリー、ダイビングなど。並べてみると、実は個人スポーツばかりです。
中国では鑑賞するスポーツとしてはバスケットボールやラグビー、サッカーが大人気。ところが「激しい身体的運動は寿命を短縮させる」と信じる人が多く、コンタクトが増えるチームスポーツには参加しないという風潮があるのです。
実際に街中では卓球やバドミントン、太極拳など、激しいぶつかり合いのないスポーツを楽しむ人が大半。チームスポーツはあまり人気がありません。
それに拍車をかけたのが一人っ子政策。大切な子どもに怪我はさせたくありません。そのためフィジカル勝負が求められるサッカーを薦める親はほとんどいないのです。
イタリア代表や中国代表を指揮した名将マルチェロ・リッピ監督も、中国サッカーが強くなれない理由を聞かれて「文化的に男の子は他のスポーツをするからだよ」と答えています。

平均年齢の高さ

優秀な若手を育成することが難しいため、中国代表は平均年齢が高くなりがち。
平均が30歳を超え、運動量が落ちてきた選手ばかりになっているという指摘もあります。
現代サッカーはよりスピード重視になっているため、何としても若返りが必要
しかし前述のように育成がうまくいっていないため、それも難しいのです。
また高い喫煙率も問題。中国は今でも喫煙に寛大であるため、多くの選手が煙草を吸っています。
喫煙は肺活量に大きな影響を与えるため、中国選手はスピードや持久力が大きく劣ると言われているのです。

年俸の高さ

中国サッカーが弱い理由は、プロの年俸が高いからだという指摘もあります。
これはどういうことでしょうか。
2022年、中国サッカーが弱い理由を聞かれて、日本サッカー協会(JFA)の川淵三郎最高顧問が次のように答えています。
「日本、韓国と比べて中国人選手の給料が最も高い。なぜ中国代表のレベルが上がらないのかといえば、(給料が高すぎるため)現状に満足してしまっているのが主な理由だ。世界に出て自分より強いチームと競争するモチベーションがない。これが中国サッカーの進歩を妨げている」
そして続けて「中国はかつてないほど弱い。これは中国を代表してワールドカップで絶対に活躍するという気持ちを、選手全体がほとんど持っていないからだと思う」
つまり中国国内のリーグで十分な年俸をもらっているため、選手たちには世界に出て活躍しなければならないというハングリー精神がないというのです。
この発言に対して中国のサッカーファンからは「よくぞ代弁してくれた」という声が続出。
サッカーに国の予算を注ぎ込んだために選手が満足してしまっているという皮肉な現状が浮かび上がっています。

まとめ

2026年のFIFAワールドカップ北中米大会では出場国が32から48に拡大し、アジア枠も4.5から8.5へ増加します。
つまり中国が本選に進出する可能性が高まるということ。
これは巨大な中国市場を狙ったFIFAの戦略だと言われています。
中国が本選に進出すれば莫大な興行収入が入ることに。
それだけでなく、FIFAは中国でのサッカー人気を盛り上げ、競技人口の拡大も狙っていると言われています。
個人スポーツを好む中国でサッカーをプレーする子どもが増えるのか、大会の結果と影響にも注目が集まっています。

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