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モンゴル出身力士一覧|強かった力士の逸話などもご紹介!

モンゴル出身力士は大相撲を語る上で欠かせない存在。
近年の大相撲では、モンゴル出身以外の力士の優勝の方がむしろ少ないほどになっています。
2022年は6場所中3場所でモンゴル出身力士が優勝。2021年は6場所中5場所、2020年は5場所中2場所、2019年は6場所中4場所……。
モンゴル出身力士の強さが際立っています。
今回は、大相撲を席巻するモンゴル出身力士の一覧をご紹介。
初期に活躍し、パイオニアとなった力士の逸話もご紹介します。

モンゴル出身力士一覧

まずはモンゴル出身の力士を一覧でご紹介します。
(「力士」と呼べるのは十両以上。幕下以下は力士養成員と呼ばれます)
一覧の番付は最高位。
現役力士は2023年5月場所終了時点までの最高位となっています。

名前所属部屋出身
横綱
朝青龍明徳若松部屋→高砂部屋ウランバートル
白鵬翔宮城野部屋ウランバートル
日馬富士公平安治川部屋→伊勢ヶ濱部屋ゴビ・アルタイ県
鶴竜力三郎井筒部屋→陸奥部屋スフバートル県
照ノ富士春雄間垣部屋→伊勢ヶ濱部屋ウランバートル
大関
霧島鐵力陸奥部屋ドルノド県
関脇
朝赤龍太郎若松部屋→高砂部屋ウランバートル
逸ノ城駿湊部屋アルハンガイ県
旭天鵬勝大島部屋→友綱部屋ナライハ
玉鷲一朗片男波部屋ウランバートル
豊昇龍智勝立浪部屋ウランバートル
小結
旭鷲山昇大島部屋ウランバートル
時天空慶晃時津風部屋トゥブ県
白馬毅立田川部屋→陸奥部屋トゥブ県
前頭
東龍強玉ノ井部屋ゴビ・アルタイ県
荒鷲毅荒磯部屋→花籠部屋→峰崎部屋ホブド県
鏡桜南二鏡山部屋→伊勢ノ海部屋ウブルハンガイ県
旭秀鵬滉規大島部屋→友綱部屋ウランバートル
光龍忠晴花籠部屋ウランバートル
翔天狼大士武蔵川部屋→藤島部屋ホブド県
青狼武士錣山部屋ボルガン県
大翔鵬清洋追手風部屋ウランバートル
貴ノ岩義司貴乃花部屋→千賀ノ浦部屋ウランバートル
千代翔馬富士雄九重部屋ウランバートル
德瀬川正直桐山部屋→朝日山部屋オブス県
水戸龍聖之錦戸部屋ウランバートル
猛虎浪栄立浪部屋ザブハン県
龍皇昇宮城野部屋ウランバートル
十両
欧勝馬出喜鳴戸部屋トゥブ県
鬼嵐力朝日山部屋ウランバートル
魁猛放駒部屋→芝田山部屋ウランバートル
城ノ龍康允中立部屋→境川部屋トゥブ県
千昇秀貴式秀部屋ウランバートル
玉正鳳萬平春日山部屋→追手風部屋→

中川部屋→片男波部屋

ウランバートル
星風芳宏尾車部屋トゥブ県
保志光信一八角部屋ウランバートル

外国人力士では力士の数、横綱の数ともにモンゴルが歴代1位となっています。

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モンゴル出身力士の歴史

以前は外国人力士といえばハワイ出身が多かったはず。
どういうきっかけでモンゴル出身の力士が活躍するようになったのでしょうか。

最初の6人

モンゴル出身の力士が大相撲に登場したのは、モンゴル民主化から2年後の1992年のことです。
当時は若花田、貴花田兄弟が注目を集め、小錦や曙といったハワイ出身力士が土俵を賑わせていた時代。
その年の2月、先代の大島親方がウランバートルで新弟子を募集しました。
応募者は160名。その中から選ばれた新弟子6名は、旭獅子、旭雪山、旭鷹、旭鷲山、旭嵐山(後に旭天山)、旭天鵬という四股名をもらい、その年の3月場所に初土俵を踏みました

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相撲力士のお給料とは!?収入事情について徹底解説!!

集団脱走

ところが言葉も通じない日本の生活に馴染めなかった彼らはホームシックになり、その年の8月に旭天山を除く5人が部屋から集団脱走してしまいます。
モンゴル大使館に駆け込んだ彼らを親方と女将さん、旭天山が説得。それでも帰国してしまうと、親方はモンゴルまで追って説得を続けました。
結局、旭鷲山、旭天鵬、旭天山の3人がもう一度相撲界で頑張ることに
しかしこの事態を問題視した日本相撲協会は、外国人力士の入門自粛を決定してしまいます。1998年には自粛はようやく解禁されましたが、その後、外国人力士は1部屋1人という規制が設けられることになりました。

旭鷲山

旭鷲山は新弟子選抜のとき、親方から「もう1人ついでに」という感覚で選ばれたそうです。
ところが実力を発揮するのは最も早く、1995年3月場所で新十両に昇進。1996年9月場所には新入幕を果たしました。
当時は舞の海が「技のデパート」と評されていた時期。
モンゴル相撲仕込みで多彩な技を持っていた旭鷲山は「技のデパート・モンゴル支店」と呼ばれて人気を集めます
幕内2場所目には巨漢の小錦に勝利。新入幕から3場所で小結に昇進しました。新三役となった1997年3月場所で大きく負け越して以来、三役に復帰することはありませんでしたが、多くの相撲ファンの印象に残る力士として長く活躍。
2006年11月場所に引退するまで、58場所連続平幕在位という史上1位の記録も持っています。
旭鷲山はモンゴル出身力士のパイオニアの一人であるだけでなく、多くのモンゴル人を各相撲部屋に紹介し入門させたことでも有名。モンゴル人力士同士の交流でも橋渡し役を務め、現在のモンゴル全盛時代に重要な役割を果たしました。

旭天鵬

初のモンゴル出身力士の一人、旭天鵬は旭鷲山を超える関脇にまでなりました。
しかしそれ以上に37歳8ヶ月で史上最年長初優勝を果たし、40歳8か月で最年長幕内勝ち越しを記録するなど、年齢に負けず活躍を続けたことが特徴。
そのため「角界のレジェンド」と呼ばれています
現在は大島親方となった旭天鵬は、現役時代から多くのモンゴル出身力士たちに慕われてきた存在。横綱だった朝青龍からも「アニキ」と呼ばれ、初優勝パレードの際には、大横綱となっていた白鵬が自ら望んで旗手を務めています。

モンゴル出身力士の優勝回数ランキング

では大相撲の優勝回数で、モンゴル出身の力士は歴代の何位に入っているのでしょうか?

全体ランキング

大相撲の歴代ランキングベスト10がこちら(2024年1月場所終了時点)

順位力士優勝回数
1位白鵬45
2位大鵬32
3位千代の富士31
4位朝青龍25
5位北の湖24
6位貴乃花22
7位輪島14
8位双葉山12
9位武蔵丸12
10位11

歴代の1位と4位がモンゴル出身力士。
モンゴルの力士では白鵬と朝青龍が突出しています。

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モンゴル出身力士ランキング

ではモンゴル出身力士に限ったランキングはどうなるのでしょうか。

順位力士優勝回数
1位白鵬45
2位朝青龍25
3位日馬富士9
3位照ノ富士9
5位鶴竜6
6位玉鷲2
6位霧島2

2024年1月場所まででモンゴル出身力士は101回も優勝。
そのうち7割を白鵬と朝青龍が占めていることになります。

まとめ

1990年までは社会主義国だったモンゴル。
民主化したことでようやくモンゴル相撲の達人たちが大相撲に参入できるようになりました。
そして躍進の原動力となったのは、ホームシックを乗り越えてパイオニアとなった3人。横綱にはなっていない彼らが長く活躍し、日本とモンゴルの架け橋になってくれたことで、その後の大横綱たちが誕生したのです。
今後もモンゴル出身力士の快進撃は続くのでしょうか。

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