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【パラリンピック】ルールを解説!パラスポーツならではの制度は?

パラリンピックは障害者を対象としたもうひとつのオリンピック。全ての選手が公平に競い合えるよう、ルールにも独自の工夫を盛り込んでいます。では具体的に、オリンピックの競技とはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、パラリンピックのルールについて調査。パラリンピック全体で行われている重要なルールや、さまざまな競技の独自ルールについて分かりやすく解説します。

【パラリンピック】ルール①クラス分け

パラリンピックの重要なルールが、クラス分けです。
これは選手たちが公平な条件で戦えるようにするルール。選手たちには障がいの種類と程度に応じたクラスが割り当てられ、そのクラスの中で競い合います

クラス分けは誰が行う?

パラリンピックのクラス分けは、クラス分け委員会によって行われます。
これは公認の資格をもった医師理学療法士コーチなどで組織された団体。
選手たちは大会前にクラス分け委員会によるテストを受けます。

クラス分けテストの内容は?

パラリンピックのクラス分けは、あくまでも各競技に必要な能力についてテストを行います。そのスポーツに必要とされる筋力動作関節の可動域などを検査。クラス分けも全競技に共通ではなく、それぞれの競技に合わせた独自のクラス分けが設定されています。
競技内容に必要な能力だけを考慮するため、異なる障がいの選手が同じクラスに割り当てられることも。例外はありますが、一般的には数字が小さいほど障がいの程度が大きくなっています。

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パラリンピックとは?意味や誕生した経緯をご紹介!
パラリンピック|テコンドーの歴史・ルール【スポーツ辞典】

【パラリンピック】ルール②各競技のルール

パラリンピックでは各競技も障がいに合わせてルールを変えることで公平に競えるようにしています。
代表的なルールをご紹介しましょう。

車いすテニス

車いすテニスは車いすに乗って行うテニスですが、大きな違いがあります。

・ツーバウンドでの返球が認められている

一般のテニスはワンバウンドまでですが、車いすテニスの場合、それでは追いつけないことが多いため、ツーバウンドまでOKとなっています。

車いすバスケットボール

車いすバスケットボールも一般的なバスケットボールに近いルール。しかし以下の違いがあります。

・ダブルドリブルはなし
・ボールを持った状態で車いすを3回漕ぐとトラヴェリング

またチーム構成にクラス分けが関係しているのも特徴です。選手それぞれの障がいのレベルに応じて、最も障がいの重い1.0点から最も障がいの軽い4.5点まで0.5刻みに分けられていて、コート上の5人の合計点は14点以内と決められています。

シッティングバレーボール

シッティングバレーボールは、床にお尻の一部が接触した状態でプレーするバレーボール。以下のルールが定められています。

・一般のバレーボールよりも低いネットの高さ
・一般のバレーボールより狭いコート
・サーブ、ブロック、スパイクなどの際に床からお尻を浮かせてはならない
・レシーブの際に短時間なら床から離れても良い

自転車競技

自転車競技はそれぞれの障がいの特性に応じた自転車で競技を行います。

・障がいの重い選手は三輪自転車も使用可能
・上肢で車輪を回すハンドサイクルもある
・視覚障がいの選手は2人用自転車の後ろに乗り、前にガイド役のパイロットが乗る

柔道

柔道は、視覚障がい者の競技として行われます。
ルールは健常者の柔道とほとんど同じ。ただし以下の部分が異なります。

・両者が互いに組んでから主審による「はじめ」でスタート
・選手たちが離れたときは試合開始の位置で組み直す

バドミントン

バドミントンは座ってプレーをする「車いす」と、上肢障がい、下肢障がい、低身長の「立位」に分かれます。その中でルールが独特なのは車いすシングルスのカテゴリー。以下のルールが適用されます。

・コートは半面を使用
・ネットとネットに近いサービスラインの間に落ちたシャトルはアウト

コート半面のルールはSL3クラスのシングルスにも適用されます。

卓球

卓球は障がいの種類や度合いに応じてクラス分けされます。ルールは一般の卓球とほとんど同じ。ただし特殊ルールもあります。

・サーブのトスが困難な選手は、一度自陣のコートにボールを落としてからサーブを打てる
・車いす選手のサーブは、エンドラインを正規に通過したボール以外はノーカウント

7人制サッカー

7人制サッカーは脳性まひ者などがプレーするサッカーです。選手は障がいの程度により3つのクラスに分けられ、試合中はFT1クラスの選手が必ず出場するルール。最も軽度な障がいのFT3の選手はピッチ上に1人しか出場できません。
そして以下のようなルールが定められています。

・試合時間は前後半30分の計60分
・フィールドやゴールの大きさは一般のサッカーよりも小さい
・オフサイドなし」
・片手でのスローインも認められる

競泳

幅広いクラス分けが行われているのが競泳。ルールはほぼ一般的な競泳種目と同じですが、例えば以下のようなルールがあります。

・下肢に障がいのある選手は水中からのスタートが認められる
・視覚障がいクラスではタッピングを使って壁の位置を知らせる

【関連記事はこちら】⇩
パラリンピック|競泳の歴史・ルール【スポーツ辞典】

まとめ

さまざまな競技に独自のルールが定められているパラリンピック。それによって障がいの種類や度合いによる差をなくし、公正な競技にしています。
また独自ルールのおかげでさらに面白くなっている競技も。応援するときはユニークなルールにも注目してみてください。

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