プロのバレーボールの試合で見られるサーブはほとんどが上から打つ攻撃的なサーブです。
しかし初心者が練習や試合でよく使うのは、アンダーハンドサーブ。
バレーボールを始めたらまずはアンダーハンドサーブを覚えるのが常識となります。
今回は、バレーボールのアンダーハンドサーブをご紹介。
アンダーハンドーブの基本とメリット、デメリット、上手に打つためのポイントと、具体的な練習方法について詳しく解説します。
アンダーハンドサーブとは?
バレーボールの基本的な技術であるアンダーハンドサーブ。
いったいどのようなサーブなのでしょうか。
サーブの種類
バレーボールのサーブには4つの種類があります。アンダーハンドサーブ以外の3つがこちら。
フローターサーブ
自分の顔の前からトスを上げ、ボールを押し出すように叩いて打つサーブ。
ジャンプサーブ
高くトスを上げて助走からジャンプし、スパイクのように打ち込むサーブ。
サイドハンドサーブ
トスを体の横に上げ、腕を横に振って打つサーブ。
アンダーハンドサーブ
アンダーハンドサーブは小さくトスを上げ、腕を腰の下から上に振り上げて打つサーブ。
初心者のサーブ練習は、多くの場合このアンダーハンドサーブから行います。
アンダーハンドサーブのメリット
アンダーハンドサーブのメリットは、安定して入れやすいこと。
他のサーブと比較して重心が低く、動きがシンプルで安定しやすいため、ミスが少なくなります。
またフローターサーブなどと比べて非力でも届きやすいのもメリット。
初心者でも練習が簡単で、とりあえず入れやすいのも美点です。
アンダーハンドサーブのデメリット
アンダーハンドサーブのデメリットは他のサーブと比べてパワーが出ないこと。
対空時間が長く、相手コートに浮いた状態で入るため、相手のチャンスボールになりやすいのも大きなデメリットです。
そのため実力が上がってくると試合ではあまり使えないことになりがち。
実戦ではネット際に打つ、エンドライン際に打つ、極端に高く打つなどの工夫をする必要が出てきます。
アンダーハンドサーブの基本フォーム
アンダーハンドサーブを安定して打つためには、まず正しいフォームを身につける必要があります。
基本となるフォームがこちらです。
・ネット方向に向き、膝を軽く曲げる
・利き手ではない手でボールを前に持ち、利き腕側の足を一歩後ろに引く
・利き腕を後ろに引く
・トス体の前に軽く上げる
・重心をネットの方向に移しつつ、腕を下から振る
・ボールの下をすくい上げながら腕を振り上げ、ボールを押し出す
腕だけではなく、前に移動した体重を乗せて運ぶイメージで打ちます。
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アンダーハンドサーブのポイント
基本的にはシンプルなサーブですが、アンダーハンドサーブを安定して入れるためにはいくつかのポイントがあります。
打つ方向に体を向ける
コントロールを良くするための最初のコツが、立ち方。
ネットに対して体を斜めに向けず、真っ直ぐに打ちたい方向を向きます。
片足や腕を後ろに引いても上半身は正面を向いたままにするのがポイント。
おへそをネット方向に向けることを意識してください。
手は軽く握る
手は広げずに握ります。
ただし強く握りすぎると余計な力が入るため、軽く握るのがポイント。
親指は人差し指に沿え、手のひら側を上向きにします。
肘を曲げない
打球を安定させるためには肘を伸ばしたままキープすることもポイントです。
肘を曲げると腕の向きが不安定になり、コントロールできなくなります。
なるべくシンプルに。棒のようにした腕を振り子のように振るイメージです。
トスを高く上げない
慣れるまではタイミングを取るためについトスを高く上げてしまいがちですが、高く上げようとするとトスが不安定になりやすく、その後のすべてが乱れてしまいます。
トスは上げるのではなく、振り上げていく利き手の上に軽く離して置くくらいのイメージ。トスは高く上げず、軽く、低く出すのがポイントです。
腰の回転を使う
遠くに飛ばそうして力んでしまうと、ボールは不安定になります。
ポイントは体重移動と腰の回転。
腕の振りに合わせて体重移動をしつつ腰の回転を使うことで、腕にパワーを乗せることができます。
アンダーハンドサーブの練習法
最初のうちアンダーハンドサーブはうまく届かないことが多く、届かせようとすると力んで不安定になりがちです。
安定したサーブが打てるよう、順にステップアップしてください。
アタックラインから打つ
まずはネットに近いアタックラインの前に立ってアンダーハンドサーブを打ちます。
距離が近いのであまり力を入れなくても届くはず。
ここで上記の正しいフォームを体に染み込ませ、ボールをしっかりミートする感覚を覚えます。
体重移動の練習
続いては距離を伸ばすためには体重移動のコツを覚える練習をします。
正しいフォームをキープしたまま。腕の振りと体重移動、腰の回転のタイミングを合わせていきます。
腕を力任せに振らないよう意識しながらサーブ練習を繰り返し、体全体の使い方を習得。
タイミングが合えば自然と飛距離が伸びます。
遠くに飛ぶようになってきたら少しずつ後ろに下がって、距離を伸ばしていってください。
コースと高さの練習
うまく届くようになったら、コースと高さを打ち分ける練習をします。
このときにも基本フォームを崩さないことが重要。
コースは腕ではなく体全体の向きで調整します。
ボールの高さは打点で調整。ボールの下を打てば高く上がり、ボールの上に近づくほど低い軌道となります。
ボールのどこに当てるかはミートの位置で合わせるのがポイント。同じフォームで打つことを意識してください。
まとめ
アンダーハンドサーブは上級者が実践で使うことはあまりないサーブです。
しかし他のサーブと比べて習得が容易ですから、とりあえずバレーボールの試合をするためにも覚えるべきサーブ。
しかもアンダーハンドサーブの練習は、バレーボールの基本を身につけるためにとても役立ちます。
全身の使い方やボールのとらえ方など、バレーボール技術全体の上達のためにも、繰り返し練習してアンダーハンドサーブを極めてください。
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