日本人にもお馴染みの国、フランス。
観光大国で、美食やファッションも有名ですが、一方であまりスポーツの印象はないかもしれません。
ではフランスはスポーツが盛んではない国なのでしょうか。
そのようなことは全くありません。
今回は、フランスのスポーツ事情をご紹介。
人気のスポーツや有名な選手がいる競技、フランス発祥のスポーツを解説します。
【フランス】スポーツ事情 人気のスポーツ
まずはフランス国民に人気のスポーツから。
フランスではあるスポーツがダントツの人気を誇っています。プロリーグも有名。代表チームは世界大会でも活躍しています。
サッカー
上のヒントで多くの人がすぐに思い浮かべたのではないでしょうか。
フランスで一番人気のスポーツは、サッカーです。
ル・フット(le foot)と呼ばれるサッカーはフランスの国技。
国民アンケートでは「やりたいスポーツ」、「観戦したいスポーツ」共に男女両方の1位になっています。
サッカーの国内リーグであるリーグアンの市場規模は約4700億円。世界5大リーグの中では5番目となっていますが、それでも6位のブラジルリーグの2倍以上で、Jリーグの12倍以上。
1990年代後半に急激に強豪国になったフランスはFIFAワールドカップで2度も優勝しています。
2020年の「競技登録者数ランキング」によると、サッカー競技の登録者数は約190万人。これは単なる愛好者数や、少し楽しんだ人も含まれる競技人口ではなく、公式な試合に出るために協会に選手登録している人数。
日本のサッカー選手登録数は約80万人ですから、フランスはその倍以上になります。
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テニス
グランドスラムの全仏オープンがあることからも分かるように、古くからテニスはフランスで人気のスポーツ。
個人競技では最も盛んに行われる競技です。
フランスでは非常に多くの試合が行われていますが、そのほぼ全てが公式戦。
各テニスクラブで毎週のように試合を行い、その結果がランキングシステムに反映されます。
テニスに選手登録している人数は約95万人。
登録してはいないテニス人口は約410万人と言われています。
日本で年1回以上テニスを楽しむ競技人口は約150万人とフランスの半分以下。そして選手登録している人数は約1万人で、百分の1ほどしかいません。
フランスにはより真剣にテニスに取り組んでいる人が多いのです。
乗馬
フランスのアウトドアスポーツでは人気1位、そして子どもの習い事としてもごく一般的なのが乗馬です。
フランスでは乗馬は2歳頃から始め、シニアまで続ける趣味。
日本では乗馬クラブは滅多に見かけませんが、フランスでは家から平均13kmの距離には乗馬クラブがあるそうです。つまり都会の近郊にも多くの乗馬クラブが存在するということ。
また乗馬をするのは富裕層なのかというとそうではなく、乗馬をしている家庭の年収中央値は約300万円~360万円だと言われています。
競技者登録をしている人数は約66万人で、なんとサッカー、テニスに次ぐ第3位です。
【フランス】スポーツ事情 有名なスポーツ
フランスの有名なスポーツ選手といえば、近年はサッカーが思い浮かぶはず。
キリアン・エムバペ選手やアントワーヌ・グリーズマン選手、ジネディーヌ・ジダン選手などの名前が上がります。
では他のスポーツにも有名な選手はいるのでしょうか。
自転車競技
フランスは自転車レースの最高峰、ツール・ド・フランスが開催される国。
自転車競技はもちろん盛んで、多くの名選手が生まれています。
ツール・ド・フランスで5回の個人総合優勝を記録した選手は過去に4人いますが、うち2人はフランス人。ジャック・アンクティル選手が1957年、1961年、1962年、1963年、1964年、ベルナール・イノー選手が1978年、1979年、1981年、1982年、1985年に総合優勝を決めています。
選手の国籍別総合優勝回数ではフランスは36勝。18勝で2位のベルギーにダブルスコアの差をつけて独走中です。
またマウンテンバイク、クロスカントリーでは、ジュリアン・アプサロン選手が有名。
2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得した彼は、特に北京オリンピックでの圧倒的な速さで人々の記憶に残っています。
柔道
フランスはヨーロッパで最も柔道が盛んな国。
東京2020オリンピックでは、初めて開催された柔道混合団体で日本に勝ち、金メダルを獲得しています。
そして個人では、なんといってもテディ・リネール選手が有名です。混合団体の優勝にも貢献した彼は、オリンピックの個人戦で2連覇、世界選手権では8連覇を成し遂げています。
【フランス】スポーツ事情 発祥のスポーツ
フランス発祥のスポーツは、あまり多くありません。
しかしユニークな2つのスポーツがフランスで生まれています。
ペタンク
ペタンクはボッチャの原型になったスポーツ。
革などで包まれた柔らかいボールを使うボッチャに対して、ペタンクは金属球を投げます。
ペタンクは1910年に南フランスで生まれたスポーツ。語源は両足を揃えるという意味の「ピエタンケ」で、その名の通り両足を揃えて金属球を投げます。
目標球のより近くに止めれば得点という競技で、体力を必要としないのが特徴。中高年に特に人気が高く、約28万人が選手登録をしています。この人数はフランスの全スポーツ中の第9位です。
愛好者の数はさらに多く、なんと500万人。フランスでは多くの公園でペタンクを楽しむ人々の姿を見ることができます。
パルクール
パルクールは身体能力を駆使して壁などの障害物を越えてゆくスポーツ。
フランス軍がトレーニングとして取り入れた障害物コースの軍事訓練をYAMAKASI (ヤマカシ)と呼ばれる若者たちが発展させた「動きの芸術」です。
「パルクール」という名前はフランス語の「Parcours (道、コース)」から派生したもの。A地点 からB地点までの道のりを安全に素早く、機能的に、そして美しく移動することが本来の目的です。
とはいえ今ではアクロバティックな技の方に注目が集まっています。
まとめ
乗馬など意外なスポーツが人気を集めているフランス。
メジャーなスポーツでは他にバスケットボールやゴルフ、水泳も盛んです。
意外なところではハンドボールやラグビーを真剣にプレーしている人も多く、選手登録している人数はどちらも日本の約3倍。
国のあちこちで大小さまざまな大会や試合が行われるフランスは意外なスポーツ大国なのです。
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