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【サッカー】宇宙開発ってなに!?気になる用語解説

多くのスポーツには、その競技でしか使われない「隠語」があります。
「宇宙開発」もその一つ。
サッカー用語ですが、テレビ中継などでは聞くことがなく、選手やファン、ネット上の会話だけで使われる隠語です。
ではこの「宇宙開発」にはどのような意味があるのでしょうか。
今回は、サッカーの気になる用語「宇宙開発」についてご紹介。
どのような言葉で、なぜそのようなことが起こるのか、そしてその対策までを解説します。

【サッカー】宇宙開発の意味

まずは「宇宙開発」の意味から。
本来の「宇宙開発」は、天体観測や宇宙の探索など、人類の活動範囲を宇宙空間に拡大する作業のこと。
しかしサッカー選手が実際に宇宙開発をしているわけではありません。

意味

サッカー用語の「宇宙開発」とは、ゴール上に大きく逸れ、高く飛んでいったシュートを意味する隠語です。
当然、少し馬鹿にしたニュアンスがある言葉。空高く飛んでいく様子をロケットに例えて大袈裟に「宇宙開発」と言うのです。
そのため左右に大きく外れたシュートは「宇宙開発」とは言いません。

使い方

サッカーで「宇宙開発」という言葉を使うのは決定的なチャンスの場面
ゴールキーパーと1対1になり、あとは決めるだけというシュートや、PK、直接フリーキックの場面などで使います。
状況としては普通に蹴れば得点になるシーン
例えばPKの場面では「力んで宇宙開発するなよ」などと使います。
本人やチームメイトが「うわあ、宇宙開発しちゃった!」と嘆くことも。
ネット上で「見事な宇宙開発」などと揶揄されることもあります。
いずれにしても侮蔑の言葉ですから、公共放送などではあまり使われません。

類語

「宇宙開発」と同じ場面で「宇宙へ」という言葉を使うこともあります。
分かりやすい表現では「ホームラン」と言うことも。
さらに普通の表現では「ふかす」というのが一般的です。
漢字で書くと「浮かす」。ボールがクロスバーのはるか上に浮き上がってしまうことを表現しています。
また英語ではこの現象を「blaze over the bar」と表現。
blast over the bar」と言うこともあります。

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【サッカー】宇宙開発ななぜ起こる

やった本人にすればかなり恥ずかしい「宇宙開発」。
なぜ起こってしまうのでしょうか。

外的要因

まずあり得るのが、ピッチコンディションなど外的な要因
例えば芝の深さが周囲と微妙に違っていた場合、ボールのほんの少し下を蹴ってしまって浮き上がることはよくあります。
またピッチ上が滑りやすいときにも、インパクトの位置が微妙に外れがち。その結果、ボールを蹴り上げてしまうのです。

精神的要因

決定的な場面で大きなプレッシャーがかかると、どのような選手でも力んでしまいがち。その力みの結果、インパクトの位置が微妙にずれることがあります。
中でも「宇宙開発」はボールの中心よりも下を蹴ってしまうミス。これは軸足の踏み込みが浅いときに発生しやすいことが分かっています。
PKや決定機によく使うのは、弾道が安定するインサイドキック。このインサイドキックでは足の内側を前に押し出します。ところがこのときに力んで踏み込みが浅くなると身体の軸が後ろに傾き、ボールの中心より下を蹴り上げる動きになってしまうのです。
同じ理屈で、実は日本人は「宇宙開発」をしやすいことが分かっています。
それは日本人の骨盤が多くの外国人よりも後ろに傾いているため。
そもそも下から蹴り上げやすい形なので、ボールが浮き上がることが多いのです。

無回転シュート

より高度な話ですが、実は無回転シュートでFKを蹴ると「宇宙開発」になりやすいと言われています。
無回転シュートはボールを押し出すように蹴り、不確実な軌道を与えるシュート。
キーパーにとっては非常にキャッチしにくいシュートとなりますが、空気抵抗でたまたまボールが伸び上がるような変化をすることもあるのです。
その結果がゴール上空に飛んでいく「宇宙開発」。
これはリスクを承知で高等技術を使った結果ですから、文句を言ってはいけません。

【サッカー】宇宙開発を防ぐ方法

できれば避けたい「宇宙開発」。
防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか。

体をかぶせる

「宇宙開発」はボールを下からすくい上げるように蹴ると起こりがち。
常にボールに体をかぶせるよう意識して蹴ると、低いシュートを打てるようになります。
ただしこれは双刃の剣。
体をかぶせることばかり意識すると、シュートが弱くなってしまうのです。
練習を重ねて、ちょうど良いバランスを見つける必要があります。

踏み込み

インサイドキックは安定していますが、膝を支点として振り子運動のようにボールを蹴るため、前述のように体が後傾すると「宇宙開発」になりがち。
具体的には打点が膝よりも前になると蹴り上げることになって浮いてしまいます。
逆に打点が膝の真下か後ろにあれば、ボールは直進か下方向に飛ぶことに。
そのポイントとなるのが、軸足の踏み込み方です。
ボールの真横に軸足を置くように心がけると、体は直立か前傾する状態に。
普段からこの練習をしておけば、「宇宙開発」の可能性は減るはずです。

まとめ

世界のスーパースターも何度も経験している「宇宙開発」。
アポロ11号が月面着陸を果たした記念日にイタリアの放送局が特集した「PKを月まで飛ばした日」というサッカー企画では、バッジョ、メッシ、ネイマール、ベッカムなどの「宇宙開発」が紹介されました。
彼らでもやっているのなら、一般のサッカー選手がたまにやってしまうのは仕方がないことだ、とも言えるのです。

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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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