戦術との相性や選手間の連携、調子の良し悪しや怪我など、様々な要素で出場する選手は変わるため、監督は一戦一戦その時点で最高のメンバーを選出します。
ワールドカップには規定の登録人数があるのをご存知でしょうか。
2022年カタールワールドカップでは、登録人数がこれまでより増えることになっています。
では、カタールワールドカップの登録人数は何人なのか?これまでの登録人数との違いはあるのか?解説していきます。
ワールドカップの選手登録人数は何人?
ワールドカップに出場する資格があるのは、大会に登録された選手のみです。
カタールワールドカップの登録人数は26人と発表されました。
登録人数は従来は23人でしたが、3人増えたことになります。登録された選手は、全員がベンチ入り可能です。
さらに、登録人数に加えて交代枠も増えました。
ワールドカップだけでなく公式戦は基本的に3人の交代枠がルールとして定められていましたが、5人に増えたのです。
ワールドカップに出場する選手にとっては、ベンチ入りだけでなく試合出場の可能性も高まりますね。
このように、登録人数拡大はワールドカップ出場を目指す選手にはチャンスが増え、監督にとっても選手選考における選択肢が増えるという点は、大きなメリットでしょう。
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登録人数を増やす必要が生じたカタールワールドカップにおける特殊事情
なぜワールドカップの登録人数は23人から26人に増えたのでしょうか。
一つは新型コロナウイルスの影響です。
2020年のパンデミック以降、国際大会は延期や中止が相次ぎ、各国のリーグ戦は過密日程を強いられました。
もう一つに、開催時期が挙げられます。通常、ワールドカップは6月〜7月に開催されます。
しかし、2022年大会開催地のカタールは、非常に暑い国で夏場の気温は40度前後になることから、これまでと同じ時期の開催は困難と判断されました。
酷暑を回避するために、カタールワールドカップは11月〜12月開催となったわけですが、それによりある問題が発生したのです。
それは、欧州主要リーグはシーズン中だということ。
また、日本のJリーグも2022年は11月上旬には最終節を迎えますが、その数週間後にはワールドカップ開幕を迎えます。
現在の日本代表は欧州クラブ所属の選手が多いものの、Jリーグから選出される可能性がある選手もいます。
どの国にとっても、これまでの大会に比べて準備期間が非常に短いという点は、カタールワールドカップの懸念材料と言わざるを得ません。
ワールドカップ出場国のほとんどは登録人数拡大に賛成
これらの事情から、選手のコンディションに配慮する必要が生じ、FIFAはワールドカップの登録人数を増やすことに決めたのです。
ちなみに、2021年に開催された東京オリンピック2020のサッカー競技でも、登録人数は従来の18人から22人に拡大されました。
その実績も考慮されたことでしょう。なお、交代枠が3人から5人に増えたのも、同じ理由によるものです。
ワールドカップ組み合わせ抽選会の際に行われた監督会議の中で、登録人数拡大が議論に上がったとのこと。
日本代表の森保監督によれば、ほとんどの国が登録人数の拡大に賛成だったようです。
登録人数を26人に増やすだけでなく、全員がベンチ入りできるという意向は、ほぼ全員が一致していたとも話しました。
選手以外も含めたワールドカップの登録人数は?
カタールワールドカップの登録人数は、これまでの大会から3人増えて26人になったと説明しましたが、これは登録選手の話です。
サッカーチームには選手だけでなく、監督やコーチをはじめとしたスタッフが大勢所属しています。
選手以外のスタッフも含めると、ワールドカップでベンチ入りできる人数、つまりチーム合計の登録人数は何人になるのでしょうか。
答えは37人です。内訳は以下の通り。
選手37人のうち先発メンバー11人、控え15人、監督やコーチ、メディカルなど選手以外のスタッフが11人です。
また、ワールドカップには予備登録という制度があるのです。
選手名はあまり公開されないですが、本登録の前に予備登録を済ませる必要があります。
登録選手が怪我などで出場不可となり追加招集する場合、基本的には予備登録選手の中から選ばなければなりません。
カタールワールドカップでは、この予備登録選手の登録人数も従来の最大35人から55人に拡大されました。
このように、コロナ禍による過密日程や冬開催という特殊事情が絡み合う中で迎えるカタールワールドカップは、試合に出場する選手もそうでない選手やスタッフも、登録人数を大幅に増やして開催することになったのです。
まとめ
ワールドカップの登録人数や交代枠の拡大は、基本的にはメリットが大きいと考えられるでしょう。
監督としては不測の事態に備えることができ、選手にも選出のチャンスが増えるからです。
登録人数の拡大は、多くの各国リーグ戦や国際大会で採用され続けています。
3人から5人に増えた交代枠が恒久化されたように、登録人数拡大もワールドカップ以降定着するのではないでしょうか。
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