主にアメリカでプレーされているウィッフルボール。
あまりなじみのないスポーツかもしれませんが、原型は野球です。
サイズは野球のボールと同じくらいの8つの穴が開いたプラスチック製のボールを使います。
穴がたくさん開いていることで簡単に変化球を投げられるという特徴があり、バットもプラスチック製のため、野球と比較してかなり安全です。
この記事では、ウィッフルボールの起源や歴史、ルールなどをお伝えしていきます!
ウィッフルボールの起源・歴史について
ウィッフルボールの発祥は1953年、アメリカのコネチカット州です。
ディビッド・N・ムラニー氏が考案しました。自宅の庭で子どもと野球をしていましたが、少し危険であるとディビッド氏は感じていたそうです。
もう少し安全に、手軽に野球ができないかと考えた結果、ウィッフルボールが誕生したといわれています。
アメリカでは、2010年よりリーグが発足しました。
各地で大会も盛んに開催されるなど、アメリカにおいてウィッフルボールは有名になりつつあります。
日本におけるウィッフルボールの歴史について
日本では、ウィッフルボールはまだまだ歴史が浅いといえます。
2018年12月:日本ウィッフルボール協会が設立されました。
2019年:テレビでウィッフルボールが取り上げられ、少しずつ認知され始めたといえます。
2020年:関東で1day大会が開催。50名ほどの参加者が集まった大会になりました。
2021年:日経MJに大きく取り上げられたため、今後のウィッフルボール界の進展に期待がもてる出来事でしょう。
テレビやラジオ、記事などのメディアに取り上げられることもしばしばあり、発足当時と比べると日本国内での知名度も上がったのではないでしょうか。
ウィッフルボールと関連のあるスポーツ
ウィッフルボールと関連のあるスポーツとしては、やはり野球でしょう。
野球場をそのまま小さくしたようなグラウンドで、バットとボールを使いプレーする姿は野球を感じさせます。
ソフトボールやクリケットなども、同じ系統のスポーツといえます。
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ウィッフルボールの競技人口について
アメリカのウィッフルボールのリーグには、8チーム50選手が在籍しています。
2022年1月時点で、当リーグのYouTubeは4200万回以上再生され、公式グッズも販売。TikTokとInstagramのフォロワーは52万人に到達しています。
正確な人数は出されていませんが、日本とは比較にならないほどの競技人口であると考えられます。
日本も正確な人数のデータはありません。
目安として、日本ウィッフルボール協会の公式Twitterのフォロワーは1,000人ほどです。
加えて、2020年の関東1day大会で50名が参加したことから、日本では100名ほどの競技人口がいると類推できます。
日本でのウィッフルボール競技人口は、かなり少ないといえるでしょう。
ウィッフルボールのルールについて
ウィッフルボールのルールは、野球と似ている部分もあればそうでない部分もあります。
1イニングが3アウト制で、全9イニングなのは野球と同じ。
グラウンドは野球場をそのまま小さくした感じです。打席から近い順でシングルエリア・ダブルエリア・トリプルエリア・ホームランエリアに分けられています。
打球がシングルエリアに落ちればシングルヒット、ホームランエリアに落ちればホームランといった具合です。
いずれのところに飛んだ打球でも、守備側がノーバウンドで捕球すればアウトになります。
野球との大きな違いとして、走塁という概念がありません。野球であれば打者は打った後に走りますが、ウィッフルボールにはそれがないのです(走る地域もあるようで、ローカルルールが存在しています)。
もう一つの大きな違いとして、キャッチャーがいないことが挙げられます。代わりに、本来キャッチャーがいる場所には板が置かれており、ノーバウンドで当てることでストライクとなります。
板に当たらなかったり、ワンバウンド後に当たったりした場合はボールです(こちらもローカルルールとして、キャッチャーがいる地域もあります)。
人数は、基本1チーム5人で試合を行いますが、最小でピッチャーとバッターだけでも成立します。
両チーム合わせて2人でも試合ができるということですね。
ウィッフルボールの国際的な大会について
ウィッフルボールは、国際大会は2022年2月時点では存在していません。
しかし、アメリカでは2010年より発足しているリーグがあり、テレビで好プレー集なども取り上げられており、いずれは国際大会の実施もありえるでしょう。
日本でも国内大会は開催されています。
世界から見た日本女子ウィッフルボール&日本男子ウィッフルボールの強さのレベル
ウィッフルボールは国際大会が存在しないため、比較ができないのが現状です。
国内での発展度合いを比べると、日本はアメリカと歴然たる差があるため、仮に国際大会が開催されたとしても、すぐにアメリカを打ち破るのは困難でしょう。
まとめ
今回はウィッフルボールについてお伝えしました。
プラスチックのボールにプラスチックのバットという安全さ、お手軽に魔球のような変化球を投げられる楽しさがウィッフルボールの特徴。
老若男女が楽しめるスポーツとして、今後国内での発展が期待できるでしょう。