マイナースポーツを調べる際には必ず動画を確認します。
卓球台でヘディング合戦している様子が映し出される、これぞヘディス。
卓球×サッカーとも表現でいるこのスポーツを今日は追いかけます。
ヘディスの起源・歴史
2006年に当時ドイツの大学生レネ・ウェグナーが発案した新たな球技。
サッカーしようとグランドに行ったところすでに混雑していたので、そばにあった卓球台を使って行ったことがその始まりとされます。
今やヨーロッパを中心に競技人口は15万人以上と言われています。
日本には2017年に上陸、競技人口は100人程度と言われています。週刊少年ジャンプでヘディスをテーマにした作品も登場して注目を浴びた新スポーツです。
卓球台を使用して相手とボールをヘディング打ち合う、まさに卓球×サッカー、いや、ヘディング卓球とでも言うのでしょうか。
現在ではボルシア・ドルトムントやハノーファー、マインツなどサッカーファンならどなたでも聞いたことのあるようなブンデスリーガの選手たちが練習に採り入れ、また15を数える大学において体育の授業の科目にしているそうです。
限られたスペースでも可能なために遊休施設の再利用等でも注目されています。
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ヘディスの用具やルール
道具
・卓球台
・専用ネット(ボールが卓球とは重量が異なるため強化されている)
・専用ボール(直径15.9㎝、重さ100gのゴムボール)
ルール
・ゲーム形式
①1セット11点先取の2セット制
②10ポイントで並んだらデュースとなりどちらかが2点先取でセット勝利
・サーブ
①サーブ権は3ポイントごとにチェンジ
②デュースでマッチポイントを迎えた場合は2ポイントごとにチェンジ
③打ち方は卓球と同じく自陣と敵陣で1バウンドさせる
④サービスミスは相手の得点
⑤ネットインやエッジに当たった場合は再度サービスを行う
⑥卓球台のサービスエリアは使用しない
・レシーブ
①相手コートにバウンドさせる
②ノーバウンド返球(ヘディングボレー)も可
③乗り上げるヘディングボレーの後は、体の一部を一度着地させる
④サーブレシーブ時のヘディングボレーは不可
⑤ネットインは可
⑥エッジボール(台のふちにボールがあたること)は可
⑦レシーブが天井や照明に当たった場合は失点
・コートチェンジ
①1セットごとにコートチェンジ
②最終セットではどちらかが5ポイントに達した場合にコートチェンジ
・タイムアウト
①1試合に1回のみ1分以内のタイムアウトが取得できる
②各セットの間には1分間のタイムアウトがある
・ダブルス
①2ポイントごとにサーバーがチェンジ
②サーブレシーブはペアのどちらでも可
③ラリーは交互に行う
・その他
①卓球台のどの部分が体に触れても良い
②ボールが頭以外の部分に触れた場合は失点
ヘディスの日本での大会や世界大会について
ヘディスの公式ページによると一番直近で開催された全日本クラスの大会は、静岡県磐田市の福田屋内スポーツセンターで開催された「ヘディス静岡オープン2021」。
2年ぶりの公式大会とのことでヘディスのレジェンドと称される平野選手他、11名の選手が全国から参加しました。
優勝は鈴木選手、平野選手は準優勝でした。
また「第3回全日本ヘディス選手権」は遡ること2019年11月東京都江戸川区の東京スポーツ・レクリエーション専門学校アリーナで開催され、ここではレジェンド平野選手が鈴木選手を破り3連覇を果たしました。
この平野、鈴木両選手が果たして世界で通用しているのか、世界大会の様子を見てみましょう。
その前年2018年11月にヨーロッパのチェコで開かれた「ヘディスヨーロピアンオープン」(世界大会)において6か国から2名ずつ計12名が参加、世界の強豪、スロバキア、スイス、チェコの各選手としのぎを削って、その中で日本のレジェンド平野選手が9位と健闘するものの世界の壁の高さを痛感する順位でした。
2021年を境に公式戦の情報は入手できませんが、レジェンド平野選手はこの2022年も広告塔として様々な番組に出場してヘディスの普及に努めています。
東京オリンピック卓球金メダリストの水谷さんとコラボしての対決、考えてみればヘディスは卓球×サッカーですからね。
また、誕生の地ドイツのヘディス公式ページを覗いてみると、ヘディスが帰ってくるという文面を読み取ることが出来ましたのでいずれ世界レベルでヘディスの大会がカムバックする日も近いのかもしれません。
まとめ
サッカーのヘディングのスキルだけで競うと言っても過言ではないヘディスにはかつてサッカー日本代表でそのヘディングの強さで世の中を沸かせたあの秋田豊さんが2017年に初めてヘディスに挑戦。
全7試合を戦い5勝2敗だったそうで、やはりヘディングの強さは本物、「ヘディングだけで2軒の家を建てた」と話す秋田さんの筋金入りの頭の強さに恐れ入りました。
スポーツで使うスキルのごく一部だけを取り出して新たなスポーツを生み出すなど夢があるなと筆者はあらゆるスポーツのあらゆる可能性を個のヘディスを通じて感じた次第です。
次はどんなスポーツが出てくるのか、スローインだけで競うスポーツ、会ってもいいかなぁ。
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