プロ野球の日本一を決める日本シリーズ。
2023年は10月28日から開催となる日本シリーズにはオフィシャルスポンサーがついています。
それはどのような会社なのでしょうか。
今回は、日本シリーズのスポンサーを調査。
日本シリーズにスポンサーがつくようになった経緯と過去のスポンサー、現在の冠スポンサーや「NPBパートナー」と呼ばれる協賛企業についてもご紹介します。
プロ野球日本シリーズの主催
プロ野球でスポンサーを募るのは、各試合の主催者。
そこでスポンサーの前に、まずはプロ野球各試合の主催者が誰であるかという部分から解説します。
レギュラーシーズンとクライマックスシリーズ
日本のプロ野球ではレギュラーシーズンの試合は各対戦のホームチームの主催となります。主なスポンサーも主催球団が契約したパートナー企業となるのが一般的。
クライマックスシリーズも同じで、ファーストステージはセ・パそれぞれの2位球団の主催、ファイナルステージは1位球団の主催となります。
そのため以前、セ・リーグのスポンサーは主催球団が募集して決めていました。
しかしクライマックスシリーズに関してはパ・リーグでは当初から、またセ・リーグも近年は統一した冠スポンサーと契約を結んでいます。
オールスターゲーム
オールスターゲームの主催は、プロ野球12球団です。
1951年から開催されてきましたが、タイトルに名前がつく冠スポンサーがついたのは1988年から。サンヨー、ガリバー、マツダ、マイナビが歴代の冠スポンサーとなってきました。
現在のオールスターゲームの正式名称は「マイナビオールスターゲーム」となっています。
日本シリーズ
では日本シリーズの主催はどこかというと、日本野球機構(NPB)。
クライマックスシリーズとは異なり、どのチームが日本シリーズに進出しても全ての試合が日本野球機構の主催となり、入場料収入の一部が球団、選手に分配されることになります。
主催者であるNPBは、冠スポンサーの導入には消極的。1950年にスタートして以来、冠スポンサーとなる特別協賛企業は存在しませんでした。
プロ野球日本シリーズ過去のスポンサー
日本シリーズに初めて冠スポンサーがついたのは2011年。
60年以上もなかった特別協賛企業と契約を結んだ理由はどこにあるのでしょうか。
冠スポンサー導入の経緯
冠スポンサーが導入された最大の理由は、NPBの財政難。
導入された2011年の前年度まで4期連続で赤字決算に陥っていたため、収益増が急務となっていたのです。
そこで注目されたのが、NPB主催イベントの最高峰である日本シリーズ。
NPBでは2009年のオーナー会議から冠スポンサー導入を検討していましたが、2011年についに実現したのです。
初代冠スポンサー
日本シリーズ初の冠スポンサーに選ばれたのは、ゲームメーカーのコナミ(後のコナミホールディングス)。
コナミは以前からNPBのオフィシャルパートナー企業で、アジアの4カ国と地域のプロリーグ優勝チームが対戦する「アジアシリーズ」では2005年から3年間、冠スポンサーを務めた実績もありました。
そういった縁もありコナミが初代の冠スポンサーとして契約。2011年から2013年までの大会名は「KONAMI日本シリーズ」となりました。
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プロ野球日本シリーズ現在のスポンサー
現在の冠スポンサーは2014年から継続している企業。
2023年で10年連続の冠スポンサーとなりました。
三井住友銀行
現在の日本シリーズの正式名称は「SMBC日本シリーズ」。
このSMBCは三井住友銀行のことです。
コナミとは違い、冠スポンサーとなった時点で三井住友銀行はNPBのオフィシャルパートナー企業に名を連ねてはいませんでした。
しかし日本シリーズの特別協賛を機に、オフィシャルパートナー契約も結んでいます。
この2014年当時、銀行が野球のイベントの冠スポンサーになることはほとんどありませんでした。
そのため業界では「SMBCはみずほ銀行がサッカーワールドカップで日本代表をサポートしたことを意識したのではないか」と分析。
しかし三井住友銀行のサポートは一時的なものではなく、その後10年間もプロ野球を支え続けています。
日本シリーズでは特別協賛賞も提供。
例えば2022年には「SMBCみんなの声援賞」を提供しています。
これは日本シリーズ開催期間中Twitter上に最も多くの応援が集まった選手に賞金100万円を贈るというものでした。
NPBパートナー
日本シリーズでは最高殊勲選手賞(MVP)として日本野球機構からのトロフィーと、賞金700万円が贈られます。
なぜ賞金が700万円という半端な額なのかというと、日本野球機構のオフィシャルパートナー企業である「NPBパートナー」が7社だから。
SMBC、カルビー、コナミデジタルエンタテインメント、大正製薬、日本生命、マイナビ、ローソンの7社から賞金が各100万円提供され、その合計が700万円となるのです。
過去にはこのNPBパートナー企業にガリバーインターナショナル、三洋電機、新日本石油、日本コカ・コーラ、マツダも名を連ねていました。
まとめ
2023年で10年目となった三井住友銀行による日本シリーズの特別協賛。
野球ファンは日本のプロ野球は安泰だと考えがちですが、実は赤字続きになることも。
スポンサーである企業のサポートがなければ、日本シリーズの開催も危うくなるかもしれないのです。
特に収益となる地上波の放送が激減してしまった今、野球ファンは興業をサポートしてくれる企業に感謝すべきかもしれません。
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