サッカーのフォワードは別名「トップ」とも呼ばれるようにチームの最前線でプレーする選手のこと。
当然、ゴールに最も関わるポジションになります。
では具体的にはフォワードはどのような役割を担っていて、どのような種類のポジションがあるのでしょうか。
今回は、フォワードの役割や各ポジションの特徴、求められる適正をご紹介します。
【サッカー】フォワードの役割
サッカー戦術の進化に合わせて多くのポジションの役割が変化している中、フォワードに求められる役割は比較的シンプル。
とはいえ新しい役割もいくつかあります。
点を取る
昔も今も、フォワードに求められる最も重要な役割は点を取ることです。
フォワードはゴール前にいるポジション。ディフェンダーやミッドフィルダーが運んできたボールを受け、自らシュートを打つのが最大の仕事だと言えます。
ポストプレー
フォワードはゴールを決めるだけでなく、攻撃を展開してアシストする役割も担います。
特に重要なのが、前線で攻撃の起点となるポストプレー。
ゴールに背を向け、相手ディフェンダーを背後に背負った状態で味方からのボールを受けます。
ここでフォワードがボールをキープすることで攻撃にタメを作り、攻撃のバリエーションを増やすことが可能になるのです。
守備
近年重要度が増しているのは、フォワードの守備の役割。
相手のディフェンスがボールを持ちビルドアップを始めたら、素早く守備に転じます。
このときフォワードは相手よりも数的不利な状況になっているのが一般的。
そのためボールを積極的に取りに行くのではなく、パスコースを防いで相手のビルドアップの選択肢を狭めるようにディフェンスを行います。
組織的な守備で相手のゲームメイクを潰すためにも、そのスタートとなるフォワードの守備が重要になるのです。
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【サッカー】フォワードのフォーメーションと役割
フォワードと一口に言っても、チームの戦術、システムによってさまざまなフォーメーションがあります。
ワントップ
ワントップはフォワードが1人になるフォーメーション。
主に4ー5ー1などのシステムで使われるもので、ミッドフィルダーに有力な選手が多いときによく採用されます。
フォワードが1人になるため、役割が増えるのが特徴。特に重視されるのがポストプレーです。
フォワードが後ろを向いて攻撃の起点になることで、ミッドフィルダー陣が前を向いた状態でボールを受け、多彩な攻撃を仕掛けることができます。
ツートップ
ツートップはフォワードが2人になるフォーメーション。
4ー4ー2や3ー5ー2などのシステムで使われ、ツートップにはタイプの違う2人を起用することが多くなります。
例えば1人はスピードを生かしてディフェンダーの裏を取ることが得意な選手、もう1人は体の強さを生かしてポストプレーが得意な選手など。
ツートップでは2人のコンビネーションで点を取ることも多く、その相性も重要になります。
スリートップ
スリートップはフォワードが3人になるフォーメーション。
4ー3ー3などのシステムで、フォワードはセンターフォワードと2人のサイドフォワードに分かれます。
この場合、センターフォワードに主に求められるのはワントップのときと同じポストプレー。
ウイングとも呼ばれるサイドフォワードに求められるのは裏に抜ける動きやセンタリング、中央に入ってセンタリングを受ける役割などになります。
サイドとセンターは固定ではなく、頻繁にポジションチェンジをすることも。そのためフォワードの選手はどちらの役割もこなせる必要があります。
【サッカー】フォワードに求められる特性
得点に絡む機会が多いフォワード。
では求められる特性やスキルにはどのようなものがあるのでしょうか。
シュートの能力
他がダメでもとにかくこれだけは必要なのがシュートの能力。
単に正確に強くボールを蹴ることができるだけでなく得点感覚を身につけることが重要です。
得点感覚とは、ゴールを決められそうな場所を見つけてタイミングよくそこに入るなど、ゴールを奪うための感覚のこと。
これは先天的なものだという意見もありますが、ゴールを狙って練習し続け、少しでも感覚を磨いていくことが求められます。
精神力の強さ
決定的なチャンスで活躍しなければならないフォワードのプレッシャーは相当なもの。
しかもうまく得点に結びつかないことの方がずっと多くなります。
そのような状況でも緊張を切らさず、チャンスで前に向かう強いメンタルが必要。
自分がゴールを奪うという強い意志が求められるため、他のポジションと比べて「少しくらい自己中心的で良い」とも言われています。
体幹の強さ
ポストプレーやゴール前に切り込む場面ではディフェンスの選手に当たり負けしないフィジカルの強さが必要になります。
特に体幹がしっかりしていることが重要。
強い体幹があれば、せめぎ合いの場面でも下半身を安定させて正確なシュートやパスを放つことができます。
スピード
絶対に必要な能力ではありませんが、スピードがあればドリブルで相手を置き去りにすることができます。
しかしこの場合も絶対的な速度ではなく、タイミングよく加速する能力が重要。
相手を観察し、一瞬の判断で抜け出す技術を身につければ、足の遅さはある程度カバーすることができます。
背の高さ
かつてはフォワードに必要と言われていた背の高さ。
ヘディングで打ち勝つためにはあるに越したことはない特性ですが、ショートパスをつなぐ現代のサッカーでは背の高さの重要度は下がっていると言われています。
まとめ
最も派手な活躍をすることが多いため人気のポジションであるフォワード。
一方で点を取ることができないとすぐに「このチームは決定力がない」と言われてしまう厳しいポジションでもあります。
得点感覚やスピードなど、真似することが難しい能力がいくつかある中でも、強靭なメンタルこそがフォワードの1番の特徴かもしれません。
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