フィギュアスケートの得点はスノーボードなどのように印象で決まるものではなく、それぞれの技の難易度と出来栄えによって絶対的な評価が行われます。
そのため大会が違っても得点の比較をほぼ不公平なく行えるのがポイント。
では歴代の最高得点ランキングはどうなっているのでしょうか?
今回は、フィギュアスケート男子選手の最高得点ランキングをご紹介します。
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【フィギュアスケート】最高得点ランキング 総合
フィギュアスケートの得点は絶対評価とはいえ、その基準は毎年微妙に見直されます。
特に2018/2019シーズンから採点方法が大きく変更されたため、2017/2018シーズンまでの記録はリセット。それ以降の記録のみがランキングに反映されることになりました。
ではそのランキングはどうなっているのでしょうか。
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総合
まずはショートプログラム(SP)とフリー(FS)を合わせた総合得点・パーソナルベストのランキングです(2022年12月時点)。
2020年と2021年は多くの大会がコロナ禍で中止になったため、2019年と2022年の記録ばかりになっています。
なおこのランキングに含まれるのはISU認定試合のみです。
国際的に認められている大きな大会のもので、例えば日本国内のみを対象としたような試合での得点は含まれていません。
順位 | 名前 | 得点 | 大会名 |
1 | ネイサン・チェン (アメリカ) | 335.30 | グランプリファイナル 2019 |
2 | 羽生結弦 (日本) | 322.59 | スケートカナダ 2019 |
3 | 宇野昌磨 (日本) | 312.48 | 世界選手権 2022 |
4 | 鍵山優真 (日本) | 310.05 | 北京五輪 2022個人戦 |
5 | ヴィンセント・ジョウ (アメリカ) | 299.01 | 世界国別対抗戦 2019 |
6 | マルク・コンドラチュク (ロシア) | 286.56 | 欧州選手権 2022 |
7 | チャ・ジュンファン (韓国) | 282.38 | 北京五輪 2022個人戦 |
8 | ジェイソン・ブラウン (アメリカ) | 281.24 | 北京五輪 2022個人戦 |
9 | イリヤ・マリニン (アメリカ) | 280.37 | スケートアメリカ 2022 |
10 | ダニエル・グラッスル (イタリア) | 278.07 | 北京五輪 2022個人戦 |
ネイサン・チェンの高得点の背景
グランプリファイナル2019でネイサン・チェンが叩き出した335.30はまさに前人未到の高得点。
その記録が生まれた背景には羽生結弦選手との激烈な首位争いがありました。
この大会のショートプログラムでチェン選手に12点以上の差をつけられた羽生選手は、逆転を狙ってフリーに4回転5本を組み込みます。
羽生選手の演技はミスが多いものとなってしまいましたが、その演技構成に触発されたチェン選手も当初予定していなかった4回転5本に挑戦。
こちらは完璧に演じきり、総合で335.30点という偉業を達成したのです。
【フィギュアスケート】最高得点ランキング SP
続いてはショートプログラムのパーソナルベストランキングです。
順位 | 名前 | 得点 | 大会名 |
1 | ネイサン・チェン (アメリカ) | 113.97 | 北京五輪 2022個人戦 |
2 | 羽生結弦 (日本) | 111.82 | 四大大陸選手権 2020 |
3 | 宇野昌磨 (日本) | 109.63 | 世界選手権 2022 |
4 | 鍵山優真 (日本) | 108.12 | 北京五輪 2022個人戦 |
5 | ドミトリー・アリエフ (ロシア) | 101.49 | ネペラメモリアル 2019 |
6 | 友野一希 (日本) | 101.12 | 世界選手権 2022 |
7 | ボーヤン・ジン (中国) | 101.09 | ロナバルディア杯 2019 |
8 | ヴィンセント・ジョウ (アメリカ) | 100.51 | 世界国別対抗戦 2019 |
9 | ミハイル・コリャダ (ロシア) | 100.49 | 欧州選手権 2019 |
10 | イリヤ・マリニン (アメリカ) | 100.16 | 世界選手権 2022 |
こちらもネイサン・チェン選手が1位。
彼は2018年の平昌オリンピックではショートプログラムで大きなミスをしてつまずきましたが、北京では世界最高得点をマーク。
そのまま逃げ切って金メダルを獲得しました。
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【フィギュアスケート】最高得点ランキング FS
ではフリーでのパーソナルベストランキングはどうなのかというと・・・こちらは先ほどご紹介したグランプリファイナル2019のネイサン・チェンの得点が当然1位です。
順位 | 名前 | 得点 | 大会名 |
1 | ネイサン・チェン (アメリカ) | 224.92 | グランプリファイナル 2019 |
2 | 羽生結弦 (日本) | 212.99 | スケートカナダ 2019 |
3 | 鍵山優真 (日本) | 208.94 | 北京五輪 2022団体戦 |
4 | 宇野昌磨 (日本) | 204.47 | グランプリファイナル 2022 |
5 | ヴィンセント・ジョウ (アメリカ) | 198.50 | 世界国別対抗戦 2019 |
6 | イリヤ・マリニン (アメリカ) | 194.29 | スケートアメリカ 2022 |
7 | マルク・コンドラチュク (ロシア) | 187.50 | 欧州選手権 2022 |
8 | ダニエル・グラッスル (イタリア) | 187.43 | 北京五輪 2022個人戦 |
9 | ドミトリー・アリエフ (ロシア) | 184.44 | ネペラメモリアル 2019 |
10 | ジェイソン・ブラウン (アメリカ) | 184.00 | 北京五輪 2022個人戦 |
【フィギュアスケート】2017/2018シーズンまで
一方、リセットされてしまった2017/2018シーズンまでのランキングは消えてしまったのかというとそうではなく、こちらも記録には残されています。
そのうちの総合得点をご紹介すると、ランキングは以下の通りです。
順位 | 名前 | 得点 | 大会名 |
1 | 羽生結弦 (日本) | 330.43 | グランプリファイナル 2015 |
2 | ネイサン・チェン (アメリカ) | 321.40 | 世界選手権 2018 |
3 | 宇野昌磨 (日本) | 319.84 | ロンバルディア杯 2017 |
4 | ハビエル・フェルナンデス (スペイン) | 314.93 | 世界選手権 2016 |
5 | ボーヤン・ジン (中国) | 303.58 | 世界選手権 2017 |
6 | パトリック・チャン (カナダ) | 295.27 | グランプリフランス大会 2013 |
7 | デニス・テン (カザフスタン) | 289.46 | 四大大陸選手権 2015 |
8 | 町田樹 (日本) | 282.26 | 世界選手権 2014 |
9 | ミハイル・コリヤダ (ロシア) | 279.41 | 世界国別対抗戦 2017 |
10 | 高橋大輔 (日本) | 276.72 | 世界国別対抗戦 2012 |
採点基準が変わったことで、逆に言えばこちらは永遠に抜かれることがない記録になっています。
つまり羽生結弦選手は永遠の1位だとも言えるのです。
まとめ
フィギュアスケートの技は常に進化し、過去を追い抜いて歴史を作ってきました。つまり今回ご紹介したランキングは1年後には全く変わっている可能性があるということ。
現在のネンサン・チェン選手の得点はとても抜くことができないように見えますが、近い将来、その記録を塗り替える選手が必ず現れるはずです。
いったいどのようなプログラムでそれを実現するのか、ファンはその日を楽しみに待ちましょう。
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