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【ラグビー】スクラムとは?組み方や起源について詳しく解説!

ラグビーを象徴するプレーの一つがスクラム。
屈強な選手たちが肩を組んで激しく押し合う、独特なプレーです。
このスクラム、正確にはどのように組むのでしょうか。
そしてそもそもどうしてこのようなプレーが生まれたのでしょうか。
今回は、ラグビーのスクラムについて解説します。

【ラグビー】スクラムとは

ラグビーのスクラムは、両チームの選手たちが姿勢を低くして組み、押しながらボールを奪い合うプレー
その目的は、主に軽い反則からの試合の再開です。
つまりサッカーならフリーキックで始まるところをスクラムで始めるというイメージ。
ラグビーは1チーム15人でプレーしますが、スクラムにはそのうちフォワードの8人が参加します。
肩を組むなどして一団を作ったチームの1列目同士がぶつかり合い、2列目と3列目が後ろから押すのがスクラム。
両チームの真ん中に投げ込んだボールを足で掻き出しながら、互いに押し合います。

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【ラグビー】スクラムの起源

スクラムの起源について解説するためには、まずラグビーの生い立ちを説明する必要があります。

フットボールの分裂

ラグビーの起源は、イギリスで12世紀ごろに生まれたフットボールというスポーツでした。フットボールは今のサッカーに近いスポーツ。地域によってハーリングやキャンプ・ボールなどと呼ばれ、多くのローカルルールで行われていたこのスポーツは、19世紀になると各地のパブリック・スクールで独自のルールをさらに発展させていきました。
その一つがラグビー校。言い伝えでは1823年にウィリアム・ウェッブ・エリスという少年がフットボールのルールを無視してボールを両腕に抱えて走り、それが見事だったため、ラグビー式フットボールが誕生したとされています。
こうしてフットボールは、キックを中心とするキッキングゲームと、ボールを持って走ることを認めるランニングゲームに分裂。
キッキングゲームを支持するグループは1863年にフットボール・アソシエーションを設立し、アソシエーション(association)の略でサッカー式フットボールが誕生しました。
フットボール・アソシエーションはラグビー式フットボールを統合しようとしましたが失敗。1871年にはラグビー・フットボール・ユニオンが設立され、サッカーとラグビーは完全に別のスポーツになったのです。

争点となったハッキング

ではこの話のどこにスクラムが関わってくるのでしょうか。
実は、サッカーとラグビーが互いに「絶対に分かり合えない」と決別した大きな理由が、試合の再開方法だったのです。
サッカーでは中断からの試合の再開はフリーキックなどで行います。
しかしより攻撃的なプレーを好むラグビー校では、選手たちが集まって相手のスネを蹴るハッキングでボールを取り合うべきだと主張したのです。
このハッキングは靴の先に鉄の鋲を入れ、スネを蹴り合いながら平然と立っていることを男らしさの証明としていました。
結局、「ハッキングを認めないような統一ルールには従えない」とラグビー校側がサッカー式フットボールから離脱することに。
ところが後になって、やはり相手のスネを蹴るのは野蛮ではないだろうかとラグビー関係者から声が上がり、男らしく勝負しながら野蛮ではない新たな試合再開方法としてスクラムが考案されたのです。

スクラムのルール改正

スクラムも始まった当初はかなり荒っぽいものでした。
最前列はかなり離れた位置から突進し、相手と激突。しかも相手チームの態勢が整わないうちに当たりにいって相手を崩したり、相手の袖を捻り上げたりすることも多く、かなり危険なプレーだったのです。
しかしその後、危険なプレーの多くが次々と反則になり、審判が安全を確認しながら掛け声でスクラムをコントロールするようになりました

【ラグビー】スクラムの組み方

安全のためにルールがしっかりと決まっているスクラム。
では具体的にはどのように組むのでしょうか。

組み方

スクラムはまずフッカーを中心に、フロントの3人が互いのジャージをしっかりつかんで組み、膝を地面の近くまで落とした低い姿勢を作ります。
2列目を支えるのは2人のロック。互いに組み合ってから1列目の3人の間に頭を入れ、1列目の選手のお尻を肩で押さえます。
3列目はフランカーとナンバーエイト。左右のフランカーはロック2人をつかみながら肩を1列目のお尻につけて保持。さらにナンバーエイトが左右のロックのお尻に肩をつけます。
ただしフランカーとナンバーエイトはここから守備に飛び出すこともあるため、スクラムにがっちりとは組み込まずに待機します。

スクラムの流れ

審判は両チームの準備ができたことを確認し、「クラウチ、バインド、セット」と掛け声を発します
選手たちは「クラウチ」で身をかがめてスクラムの準備。「バインド」でフロントのプロップが相手プロップのユニフォームをつかみます。そして「セット」でフォワード同士が頭を入れてスクラム開始
しっかりスクラムが組まれたと審判が判断したら、反則をしなかった方のスクラムハーフがボールをスクラムに投入します。
このとき、ボールはまっすぐ真ん中に入れるのがルール。ただし入れるタイミングを味方に合図できるので、投入する側が圧倒的に有利となります。
ボールが投げ込まれると、スクラムを組んでいる選手たちは相手を押して崩し、スクラムの中にあるボールを足でかき出します。
ボールがスクラムの外に出たら試合再開。このときに相手のスクラムを崩せば相手の攻撃態勢を乱すことができるため、大きな意味があります。
さらにボールをスクラム内に保持したまま前進してインゴールまで進めばスクラムトライ。トライと同じ点数を得ることができます。

まとめ

非常に野蛮なプレーからルールを何度も変更し、安全性を高めて完成したのが現在のスクラムです。
しかしスクラムの本質であるパワー勝負はもちろん健在。
フォワードの選手たちは試合に勝ってもスクラムで負けたら喜べないほど、スクラム勝負にこだわりを持っています。
スクラムは軽い反則から試合を再開するためのプレーですが、試合の勝敗を超えた意地のぶつかり合いでもあるのです。

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おおぱ!

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寝ても覚めてもスポーツ漬け

スポーツ一家に育ち、休日はテニスとランニング。空き時間はほぼスポーツ観戦。夢の中ではなぜかやたらといろいろなスポーツのプロ選手になっている夢中派執筆家です。皆さまにスポーツ愛を届けます!

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