この世界には数えきれないほどのスポーツがあります。その中でも我々が触れることが多いのが、球技と呼ばれる競技です。
小学校の頃は、低学年と高学年でボールの大きさが違っていた、なんて学校もあるでしょう。
あるいは大きな子よりも柔らかいボールを使うように、と指示を受けたことがあると言う人もいるかもしれません。
それぞれの球技と同じ数、それぞれの種類のボールがあります。どのボールもその球技や、あるいはそれをプレイする選手によって適した形状を持っています。
今回はどんな種類のボールがあるのか、そのボールによってどのように球技の違いが見えてくるのかを解説していきます。
ボールの種類①大きさの違い
卓球
メジャー競技で一番小さいボールは卓球ではないか、という説が有力です。
現在卓球のボールは公式戦において、直径40mmと定められています。ちなみに2000年まではさらに小さく、直径38mmのものが主流でした。
当然その分軽くて飛びやすく、ボールのスピードも速くなります。
そのためラリーが続きにくくなってしまい、競技性が低下しているのでは?という指摘を受けて今のサイズに変更された経緯があります。
ゴルフ
次に球が小さいと球技として有名なのが、ゴルフです。ゴルフボールは、より小さく重いボールほど飛びやすいとして求められる傾向にあります。
よって、公式戦におけるサイズの規格は「約43cm以上(正確には、1.68インチ以上)」と定められています。
ソフトボール・フィールドホッケー・野球・テニス etc.
次いで、球のサイズが10cm以下の競技として名前が挙がるのが、ソフトボール、フィールドホッケー、野球、硬式テニス、ソフトテニス、ラクロスなどとなっています。
アメフト・バスケ・ソフトバレー・ボウリング・サッカー etc.
次はラグビーが有力です。一般が使用するサイズは直径が28cm~30cm。その後ろにアメフト、バスケ、ソフトバレー、ボウリング、サッカーなどが続きます。
キンボール
では逆に、一番ボールが大きい(その可能性が高い)球技はなんでしょうか?
まず圧倒的なサイズを誇るのが、まだ新しいスポーツであるキンボール。なんと堂々の122cmを誇ります。
子供の身長ほどもあるボールは実に圧巻と言えるでしょう。
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ボールの種類②ボールの使い方
大きなボールとして名前が挙がったスポーツである、ラグビーやバスケ、サッカーなどは道具を介することなく直接ボールに触れています。
直接手で投げたり、足で蹴ったりするのが大きな特徴です。
卓球のボールが競技性を高めるために少し大きく変更されたように、どのボールも“よりスポーツとしてみんなが楽しめるように、バランスが取れるように”とサイズが日々競技され、最適なものへと変更されてきた経緯があるのです。
複数人でボールを扱ってトスをするキンボールが、ひときわ大きなボールであるのも道理と言えます。
逆に、細かなコントロールを行う駆け引きが重視されるスポーツや、道具を介することで小さなボールでも安全なスポーツはボールが小さくなる傾向にあるようです。
ゴルフや卓球などがその代表だと言えるでしょう。
ボールの種類③重さの違い
ボウリング
圧倒的な硬さと重さを誇るボールを扱うスポーツが、ボウリングです。
他の球技と違ってカチコチに硬いこのボールは、最大で約7kg(16ポンド)という重さがあります。この重さは他の球技と比べても圧倒していると言えるでしょう。
キンボール
次に重いであろうとされるのがキンボールの約1kgです。さすが、大きいだけあって他のボールよりは重いようです。その次に重い順でバスケットボール、ハンドボール、ラグビーボール、サッカーボールと続きます。
卓球
逆に最も軽いボールの有力候補は、やはりその小ささゆえ卓球の2.7gが挙げられます。
これも2000年までは2.5gと定められていたのが、やや重くルール変更された形です。次がソフトテニスの3g。
この後ろに軽い順に、ゴルフ、硬式テニス、ソフトボール、ラクロス、野球と続きます。
ボールの種類④安全性の違い
重くて硬いボールほど人に当たった時に大きな衝撃を与えます。ぶつかってしまった時に危険度が高いとも言えるのです。
スポーツごとにそのリスクはまちまちですが、ボールがぶつかるだけで怪我人が続出してしまうようでは、高い競技性を保つことは難しくなってしまうでしょう。
それを鑑みると、何故ボウリングのボールが他の球技と比べて圧倒的に重いのか、が分かるのではないでしょうか。
そう、ボウリングのボールは他の球技と違って“人に向かって投げる・打つボールではない”のです。
もちろん、うっかり指がすっぽ抜けて人に当たってしまうという事故がゼロではないでしょうが、基本はピンを倒すために投げるものであり、人にパスをすることもなければシュートすることもなく、それを妨害するために人が立ちふさがるスポーツでもありません。
ゆえに、とにかくピンを力強く倒す(その上で、人が自らの筋力で安全に扱える範囲の)だけの重さが許されていると言えるのです。
また、卓球やゴルフの小さなボールが固いのに対して、人が直接手で投げる、掴むことのある球技のボールは(野球の場合は、キャッチする側がクラブを用いるので、素手でキャッチする場面は少ないと言えるでしょう)
表面がある程度弾力のある素材でコーティングされていることがわかります。
重さのみならず硬さも、スポーツを安全に、かつ高い競技性を保つことを目的として吟味を重ねられ、ルールが定められてきたのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。我々の身近にあるたくさんの球技、そのために扱われるボールは全てその大きさや重さに意味があります。
ボウリングをするときや、野球観戦をする時、ただスポーツを楽しむのみならずそのボールの種類や意味について考えてみるのも面白いかもしれません。
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