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【野球】DH(指名打者)制とは?意味や具体例をご紹介!

大谷翔平選手の活躍もあって注目のDH(指名打者)制。

採用しているリーグとしていないリーグがありますが、それはなぜでしょうか?

今回は、DH(指名打者)制の意味や、採用が微妙な場面での具体例、メリットやデメリットをご紹介します。

【野球】DH(指名打者)制の意味

【野球】DH(指名打者)制とは?意味や具体例をご紹介!①

DHとは「Designated Hitter」の略です。

「Designated」は専用という意味で、「Hitter」はバッターのこと。

DH(指名打者)は打撃専門で、ピッチャーの代わりに打席に立ち、守備はしない選手ということになります。

DHの歴史と目的

初めてDH制が採用されたのは1973年

日本ではなく、メジャーリーグのアメリカン・リーグ(ア・リーグ)で採用されました。

その理由は、低迷した人気の回復です。

いったいどういうことでしょうか?

1972年頃、ア・リーグは極端な「投高打低」状態になっていました。

ピッチャーの実力に対してバッターが劣るため、打撃戦があまり見られなくなっていたのです。

そのためア・リーグの人気は低迷。派手な打撃戦が見られるナショナル・リーグ(ナ・リーグ)に人気が集中していました。

そこでア・リーグの人気を回復するためにチームのオーナーたちが考案したのがDH制です。

投手の代わりに打撃専門の選手が打てば攻撃力が上がり、観客が楽しめるはず。そのような目的で導入されたこの制度は成功。日本でもセ・リーグに対して人気低迷していたパ・リーグが1975年に採用しました。

さらに2020年にはナ・リーグがDH制を導入

2021年には不採用となりましたが、2022年には再び採用しています。

【野球】DH(指名打者)制のルール

【野球】DH(指名打者)制とは?意味や具体例をご紹介!②

DH制にはいくつかの細かなルールがあります

DH制は使わないことも認められる

DH制が導入されているリーグではDH制を利用した方が明らかに有利。しかし指名打者を必ず使わなければならないわけではありません。
試合開始時に指名打者制度を使わないことを選べば、DH制を使わず9名で試合を進めることも可能。ただしこの「試合開始時」というところがポイント。試合開始後に途中から指名打者を出すことはできません。
一方、試合の途中で指名打者を解除し、選手を守備につかせることは可能です。

DH選手の打順

指名打者は試合開始前に選び、打順表に記載して球審に手渡します。
指名打者の打順は、提出した打順表の位置で固定。指名打者が交代しても打順は変更できません。代打や代走として指名打者の選手と交代した選手は、そのまま指名打者となり、守備についた場合は指名打者を解除となります。

1打席完了義務

先発のDH選手が途中交代することは可能ですが、相手の先発投手と1度は対戦して打席を終えなければならないというルールがあります。ただし相手の先発投手が先に交代してしまった場合は、その義務も消えます。

【野球】DH(指名打者)制の具体的な試合での扱い

日本シリーズでのDH

DH制で問題になるのが、採用しているパ・リーグと採用していないセ・リーグの代表チームが対戦する日本シリーズです。
日本シリーズでは1985年に初めてDH制が採用され、当初は隔年で採用する決まりでしたが、1987年からはパ・リーグ代表チームの本拠地では採用するというルールになりました。
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交流戦でのDH

2005年にスタートしたセ・パ交流戦でも日本シリーズと同じように、パ・リーグチームの本拠地ではDH制を採用するというルールになっています。

オールスターゲームでのDH

オールスターゲームでは1983年に初採用された当初、セ・リーグが抗議して1年で中断していましたが、現在は全試合でDH制が採用されています

オープン戦でのDH

セ・リーグでもDH制を採用できるのが、オープン戦の特徴。

できるだけ多くの打者を試したい試合ではDH打者を出し、ピッチャーも含めた打線のつながりを試したいときには採用しないなど、監督の思惑によって各球団がDH制を自由に選択します
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【野球】DH(指名打者)制のメリットとデメリット

【野球】DH(指名打者)制とは?意味や具体例をご紹介!③

チームの打撃力を上げるために始められたDH制ですが、他にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

大きなメリットは、選手枠が増えることです。

スタメンが10人になり、選手の出場機会が増えるだけでなく、ファンにとっても応援する選手が1人増えることになります。

また投手にとっては投球に専念できるのがメリット。

精神的負担が減るだけでなく、故障や疲労の減少にもつながります。

一方で相手の打線にピッチャーが入らないため、1人も気が抜けなくなりますが、それによってさらにピッチャーのレベルが上がるというメリットもあります。

デメリット

ファン目線としてデメリットに感じる人が多いのは、投手交代の駆け引きが減ることです。

好投している先発投手に打順が回ってきたとき、ここで交代するか続投するかは、戦略上の大きなポイント。

しかしDH制ではその楽しみはなくなってしまいます。

また投手に変わって代打で出る場面がなくなるため、控え選手の出場機会が減るというデメリットもあります。

これから売り出していきたい若手選手にとってはチャンスが大幅に減ることになるのです。

そして資金力のある球団が有利になるというデメリットも。

DH選手に指名されるのは長距離バッターが多く、そうした選手は年俸も高くなります。

結果として資金力がない球団は優秀なDH選手をFAやトレードで放出することが多く、不利になるのです。

まとめ

人気回復のためにア・リーグで始まったDH制。

他のリーグにも定着したこのルールで野球がさらに面白くなったという人が多い一方で、「野球は9人でやるものだ」と考える人も。

野球をどのようなスポーツだと捉えるか、DH制はその見方までが試される制度なのかもしれません。

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好奇心旺盛で面白いこと大好き。アウトドアスポーツを中心に、陸上・水泳・テニス・武道など広〜く浅くなんでも挑戦してきたアクティブ派ライターです。

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