オリンピックの新種目は、開催の数年前から検討され、その決定に多くのアスリートが喜び、また悲しみます。パリオリンピックで新たに採用されたのは、ブレイキン(ブレイクダンス)。そして2020東京大会から引き続き実施される種目もあれば、採用が見送られた種目、ルールが変更された種目もあります。
今回はパリオリンピックの新種目をご紹介。新たにルールが変更された種目についても解説します。
パリオリンピックの新種目と不採用種目
パリオリンピックの新種目は、2020年12月7日に国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で決定しました。2020東京大会での新種目はそのまま継続ではなく、再び審議されるという扱いでした。
採用された種目
この理事会で採用されたのは、以下の種目です。
・ブレイキン(ブレイクダンス):新採用
・サーフィン:継続採用
・スケートボード:継続採用
・スポーツクライミング:継続採用
新しく採用されたのはブレイキンだけですが、その他3つの種目が継続して新種目となりました。
採用されなかった種目
パリオリンピックで採用が検討されながら最終的に落選したのは、以下の種目です。
・パルクール
・スカッシュ
・ビリヤード
・チェス
・野球・ソフトボール
・空手
野球・ソフトボールと空手はフランスでは競技人口が多くないため、不採用となりました。ただし野球とソフトボールは2028年ロサンゼルス大会では復活採用されています。
かわいそうだったのがスカッシュ。2012年のロンドン大会以降、リオデジャネイロ大会、東京大会、パリ大会と、4大会連続で最終候補に残りながら落選しています。しかし2028年ロサンゼルス大会ではついに初採用が決まりました。
新種目採用のルール
オリンピックの新種目については、2020東京大会から新しい規則が導入されました。それは開催国で人気があり、大会の魅力を高めるスポーツを追加するよう、開催国が提案できるというルール。
今回パリオリンピックの組織委員会は、ブレイクダンス、サーフィン、スケートボード、スポーツクライミングの追加を提案していました。つまりパリ五輪組織委員会の提案がそのまま通ったことになります。
新種目の目的
新種目の決定に関しては、近年のIOCの目標も影響しています。
1つは若い世代を呼び込むこと。
そのため、若者に人気のストリートスポーツやエクストリームスポーツの採用が続いています。
もう1つは大会のコスト削減。ブレイキンやスケートボード、スポーツクライミングは既存の施設を利用しやすいため費用を抑えることができ、採用されやすいのです。
その点、野球やソフトボールは広大な球場が必要になるため、もともと盛んな日本やアメリカ以外では採用されにくいといわれています。
【関連記事はこちら】⇩
・【オリンピック】野球がパリ五輪で除外された理由!今後の復活は?
・【パリオリンピック】賞金はいくら?国と競技別の賞金額を調査
パリオリンピックの新種目と新ルール
パリオリンピックではおなじみの種目にも新ルールが採用されています。
続いてはパリオリンピックで採用された新種目と新ルールをご紹介しましょう。
ブレイキン
ブレイキンは、1970年代にニューヨークのサウスブロンクス地区でストリートダンスとして生まれた競技。1対1や2対2、またはチーム同士が対決し、ダンスバトルを行います。
特徴は、DJが選ぶ曲を選手たちは事前に知ることができないということ。選手は音楽に合わせて即興でダンスを披露し、その中にアクロバティックな要素を盛り込まなければなりません。
パリ大会では、男女それぞれ16名の選手が1対1で対決。一方の選手が演技を披露すると、相手はそれに応じて返します。5人のジャッジが技術性・多様性・完成度・独創性・音楽性の5つの基準で採点します。
【関連記事はこちら】⇩
・ブレイキンとは!?パリオリンピック新採用種目!!
スポーツクライミング
東京大会から継続採用されたスポーツクライミングは、枠組みから大きく変わりました。
スポーツクライミングには、クリアした数を競うボルダーと、タイムを競うスピード、高さを競うリードという3種類の競技があり、東京大会では3つの競技の複合(コンバインド)で順位が決まっていました。
しかしこの中でもスピードは競技性が大きく異なる競技。そこでパリ大会ではスピードが独立し、複合種目はボルダー&リードになりました。
これによってスピード種目では速さを得意とするスペシャリストに活躍の機会が増え、一方でスピードを苦手とする選手にはボルダー&リード種目でのチャンスが広がりました。
【関連記事はこちら】⇩
・【パリオリンピック】スポーツクライミングのルール|変更点を解説
アーティスティックスイミング
アーティスティックスイミングには大きな変更が加わりました。
ひとつはチーム種目に男子が参加できること。各チームの8選手のうち、最大2人までを男子選手にできるというルール。ただしこれは強制ではなく、男子を入れるかどうかは各チームの自由となります。
またテクニカルルーティンとフリールーティンに加えて、アクロバティックルーティンを追加。3つのルーティンの合計得点で順位が決まることになりました。アクロバティックルーティンはエアボーンやバランスなど4つのグループに属する技を合計7つ披露するもの。よりダイナミックな技が求められます。
また採点方法も新しくなり、これまでの演技全体の印象から、それぞれの技の難度点に出来栄えの評価を掛け合わせた技の得点を合計する形になりました。これによってフィギュアスケートのように公平な採点法になったとされています。
【関連記事はこちら】⇩
・【パリオリンピック】アーティスティックスイミングの変更点を解説
近代五種
近代五種は近代五輪を提唱したフクーベルタン男爵が考案した種目。水泳、フェンシング、馬術、レーザーラン(射撃+ランニング)を1人で行います。
もともとは1日に1種目ずつ行なっていましたが、近年は時間を短縮するために同じ日にほとんどの種目を実施。
パリ大会ではこれがさらに短縮されて、全ての競技を90分で行うことになりました。
馬術:35分間
休憩:5分間
フェンシング(エペ)ボーナスラウンド:20分間
休憩:10分間
競泳200m自由形:15分間
休憩:15分間
レーザーラン(射撃+ランニング):20分間
なお近代五種の乗馬はパリオリンピックを最後に廃止。2028年のロサンゼルス大会からは乗馬に代わってSASUKEの要素を取り入れた障害物競争になります。
まとめ
新種目や新ルールも気になるパリオリンピック。完全新種目のブレイキンは2028年のロサンゼルス大会では採用されなかったため、今回だけの実施になるかもしれません。ぜひ注目しましょう!
【関連記事はこちら】⇩
・【パリオリンピック】おもしろ雑学!過去のパリ大会の珍種目は?
・【パリオリンピック】開会式の見どころは?歴代の開会式もご紹介