サッカーやスポーツで「ジャイアント・キリング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
テレビやニュースで、スポーツについて特集をしている時に、解説などで「ジャイアント・キリングしました」と言っていることもあります。
聞いたことはあっても、実際の意味や由来、使い方などは知らないといった人も多いのではないでしょうか。
今回はそんなスポーツでよく使われる「ジャイアント・キリング」について詳しく解説していきます。
ジャイアントキリングの意味とは
「ジャイアントキリング(Giant Killing)」という言葉はスポーツの解説や、スポーツニュースで聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、聞いたことがあっても、ちゃんとした意味を知らないという人も多いと思います。
ジャイアントキリングとは必ず勝つだろうと予想されているチームに、下位のチームが勝つことを意味しています。
「番狂わせ」や「大物食い」と言われることもあります。
多くのスポーツでジャイアントキリングは使用されるのですが、サッカーでよく使われることが多い傾向があります。
なぜ、サッカーに多いのかは後ほど説明します。
番狂わせ
ジャイアントキリングの意味でもある「番狂わせ」という言葉は、相撲で用いられている言葉です。
相撲の関取には階級があり、トップの座の「横綱」から始まり「大関」「関脇」「小結」「前頭」「十両」という順番で呼ばれています。
その下の階級は「力士養成員」と呼ばれていて、階級は「幕下」「三段目」「序二段」「序の口」という順番で階級が決められています。
その階級沿って力士の地位や序列を上位から書いたものを「番付」と呼び、下位の力士が上位の力士を負かすと「番付」を「狂わす」、つまり「番狂わせ」と言われるようになりました。
この番狂わせは江戸時代の頃から使われるようになったと言われています。
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ジャイアントキリングの由来
ジャイアントキリングの由来はどこからきたのでしょうか。
ジャイアントキリングは「Jack Tha Giant Killer(ジャック・ザ・ジャイアント・キラー)」という童話からきているとされています。
日本でも有名な作品である「ジャックと豆の木」の元にもなった童話です。
「ジャックと豆の木」のストーリーはジャックが手にした豆を植えると、それが天まで伸び、人喰い大男の屋敷から金の卵を持ち帰ります。
ジャックがまた屋敷へ行き、美しいハープを持ち帰ろうとすると、次は大男に捕まりそうになりますが、ジャックが豆の木を切り倒すと、大男が死んで、ジャックが幸せに暮らすというストーリーです。
そのことから、小さな者が大きな存在を打ち負かすという意味として「ジャイアントキリング」が使われるようになりました。
ジャイアントキリングの使い方
ジャイアントキリングの意味を先述しましたが、実際にどういう使い方をすれば良いのでしょうか。
例文を踏まえて紹介していきます。
例文①
「あのチームが勝つなんて、これはジャイアントキリングだ。」
ジャイアントキリングは勝つと予想されていたチームが、負けると予想されていたチームに負ける時に使われます。
予想外の結果が起こったときに使ってみて下さい。
ジャイアントキリングの注意点
ジャイアントキリングを使うには注意点があります。
もちろん意味が合っていれば使用することに問題はないのですが、使うタイミングが重要になります。
ジャイアントキリングは負けると予想されるチームが、上位チームに勝つことを言います。
つまり、勝敗があることや立ち位置がはっきりしている場合に使用されます。
そのため、遊びや趣味などの場合では使用されません。
ジャイアントキリングがサッカーでよく使われる理由
ジャイアントキリングは数あるスポーツの中でも「サッカー」によく使用されると先述しました。
それはなぜでしょうか。
もちろん、プロサッカーはリーグ戦など勝敗や順位が決まっているということもあるのですが、2007年から連載が始まった人気漫画「GIANT KILLING」が影響しているとも言われています。
弱小プロサッカーチームが、主人公である指導者によって、上位争いを繰り広げるという内容の漫画のため、そこから下位チームが上位チームに勝つことを「ジャイアントキリング」という人が増えたとされています。
ジャイアントキリングはスポーツ以外でも使われる?
ジャイアントキリングはスポーツ業界でよく使われる言葉ですが、スポーツ以外でも使われる場合があります。
それは、囲碁や将棋などの勝負事の世界でも使われます。
囲碁や将棋は身体を使わないので、スポーツではないと思われがちですが、実は、「マインドスポーツ」という頭を使うスポーツの一種です。
つまり、スポーツ以外でもと言いましたが、厳密にはコンタクトをするスポーツ以外でも使われるということです。
このことから、「ジャイアントキリング」は勝敗がある、もしくは立場が決まっている場合であれば適用されるということになります。
ジャイアントキリングの意味と似ている言葉
ジャイアントキリングには他の言葉で表現される場合があります。
英語では「an upset」、オーストラリアでは「boilover」などがあります。
日本ではジャイアントキリング以外にも「番狂わせ」「大物狩り」と表現されます。
様々な場面で使ってみて下さい。
まとめ
今回は下位チームが上位チームを負かす「ジャイアントキリング」について紹介しました。
スポーツの世界には絶対に勝つということはありません。
いつも負けているからといって、次も必ず負けるということはなく、お互いのチーム状況や運・努力などで上位チームに勝つこともあります。
そんなジャイアントキリングが起こったとき、大盛り上がりします。
スポーツをされている方は、ぜひジャイアントキリングを目指してみて下さい。
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