サッカーの試合中によく見られるフリーキック。
ボールを地面に置いて、相手チームに邪魔されることなく蹴ることができるプレーです。
このフリーキック、相手のファウルの後に行うものですが、具体的にどのような反則ならフリーキックになるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、フリーキックのルールを調査。
2種類のフリーキックの条件や再開位置、勘違いしやすいルールについて解説します。
【フリーキック】とは
フリーキックは、試合中にファウルがあったとき、相手チームが特定の場所にボールをセットして蹴るプレー。
略して書くとFKです。
フリーキックの種類は大きく分けて2つ。直接フリーキックと間接フリーキックがあります。
「直接」とは、直接ゴールを狙えるという意味。
直接フリーキックは蹴ったボールがゴールに入ると得点が認められますが、間接フリーキックは直接ゴールに入ってはいけないというルール。間接フリーキックでは味方や相手選手など、他の選手にボールが触れてからゴールに入る必要があります。
間接フリーキックで直接ゴールに入っても得点は認められず、相手のゴールキックで試合が再開されるため、間違えてプレーしないよう注意が必要です。
再開場所
ファウルがあった後のフリーキックはどこから蹴っても良いわけではありません。
基本的にはファウルがあった場所にボールを置いて再開することになります。
例えば相手に足を掛けられて転倒したら、転倒した位置が再開場所です。
ただし例外もあります。
守備側チームが自陣のゴールエリア内でフリーキックを行う場合、そのエリア内の自由な場所にセット可能。
攻撃側チームがペナルティエリア内で与えられた直接フリーキックは、すべてペナルティキック(PK)に変わります。この場合、ゴールから12ヤード(約10.97メートル)離れた地点にボールを置いてキッカーとゴールキーパーの1対1の状態で行うというルール。
また攻撃側チームが相手ゴールエリア内で与えられた間接フリーキックは、ファウルが起きた場所に最も近いゴールエリアのライン上からの間接フリーキックとなります。
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フリーキックに関するルール
フリーキックには「蹴った選手は他の選手が触れるまでボールに触ることができない」というルールがあります。
つまりフリーキックを蹴る選手がドリブルをして始めるのは反則。蹴った後にもう一度触れてしまうと、相手側に間接フリーキックが与えられます。
また「相手チームの選手はインプレーとなるまで10ヤード(9.15m)以上離れなければならない」というルールにも注意が必要。
例えば直接フリーキックで守備側の選手がゴール前に並んで壁を作る場合、これも9.15m以上離れなければならないのです。
ただしフリーキックの権利を得た側が相手の隙を突くクイックリスタートをしたい場合は、ボールを静止させていれば、9.15m以内に相手選手がいてもリスタートが認められます。
アドバンテージ
ファウルがあったのにフリーキックにならず、プレーが続くこともあります。
これはアドバンテージというもの。
ファウルを受けたチームにとって試合を止めない方が有利だと主審が判断したとき、「プレーオン」という声とジェスチャーでアドバンテージの適用が通知されます。
その場合はフリーキックなどが与えられずそのままプレー続行。
例えばカウンターを仕掛けている場面などで、試合を止めると相手チームが体勢を整えてしまい、フリーキックを得た攻撃側にむしろ不利になると判断されると、アドバンテージが適用されます。
【フリーキック】直接フリーキックになる場面
直接フリーキックでは、主審は笛のあと、腕を横向きにしてファウルが発生した地点を指し示します。
直接ゴールを狙える直接フリーキックは相手が比較的悪質な反則をしたときに与えられるもの。どのようなファウルで直接フリーキックが与えられるかはルールで決まっています。
直接フリーキックが与えられる反則
直接フリーキックが与えられるのは、次のようなファウルです。
・意図して手や腕でボールに触れる
・押す、蹴る、転ばせる、抑えるなど、相手選手に接触するファウル
具体的には、以下のようなファウルがあります。
・ハンド(GK以外の選手がボールを手で扱う)
・キッキング(相手を蹴る)
・ジャンピングアット(相手に飛びかかる)
・プッシング(相手を押す)
・トリッピング(相手をつまずかせる)
・ストライキング(相手を打つ・殴る)
・ホールディング(相手を押さえる・掴む)
他にも意図的に唾を吐くなどの行為も直接フリーキックの対象となります。
【フリーキック】間接フリーキックになる場面
主審が笛の後に腕を真上に伸ばしたら間接フリーキックの合図。
間接フリーキックが蹴られたあとに他のプレーヤーがボールに触れるかアウトオブプレーとなるまで、主審は手を上げ続けます。
直接ゴールを狙うことができない間接フリーキックは比較的軽いファウルに対して与えられるもの。こちらも反則の内容はルールで決められています。
間接フリーキックが与えられる反則
間接フリーキックが与えられる反則は、具体的には以下のようなものがあります。
・オフサイド
・シミュレーション(自分から倒れて相手のファウルに見せかける)
・オブストラクション(相手のプレーを妨害する)
・スローインした選手が続けてボールに触れる
・フリーキックした選手が続けてボールに触れる
・危険なプレー(足を頭より高く上げるなど)
他に、味方からのスローインをキーパーが手で触れる、キーパーがボールを6秒以上手で持ち続ける、味方から足で返されたボールにキーパーが手で触れるなど、ゴールキーパーに関するファウルの多くは間接フリーキックになります。
またイエローカードまたは退場でプレーを止めるような反則の場合も間接フリーキックで再開されるのが一般的です。
まとめ
審判のジェスチャーや他の選手の距離、2度触れてはならないことなど、フリーキックに関しては覚えるルールがいくつかあります。
直接と間接を間違えること以外に実はやりがちなのが、9.15mの距離に関するルールのミス。
相手の壁が9.15mより近いのにそのまま蹴ってしまい、チャンスを潰してしまうことがよくあります。
壁が近いと感じたら審判に主張して確認してもらうことが可能。ルールを知っていれば試合で不利になることも減るはずです。
試合で損をしないためにも、フリーキックのルールをしっかり覚えてください。
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